ロミオとジュリエット

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こんにちは、明治大学文学部文学科英米文学専攻のsakuraと申します。

今回は、2024年5月11日に行われた明治大学シェイクスピアプロジェクトの『ロミオとジュリエット』を観劇してきたので、感想をお伝えしたいと思います。

明治大学シェイクスピアプロジェクトとは

明治大学シェイクスピアプロジェクトとは今年20年目を迎える、明治大学主催のシェイクスピア劇上演プロジェクトです。翻訳、上演、企画運営のすべてを学生が主体となって行っています。(MSP -明治大学シェイクスピアプロジェクト- (meiji.ac.jp)ホームページから引用)

※ William Shakespeareはイギリスを代表する劇作家・詩人で多くの名作を世に残している偉人です。

年に一度シェイクスピア劇が明治大学で上演されるのですが、今年は明治大学付属八王子高校の創立40周年を記念して、明治大学付属八王子高校で『ロミオとジュリエット』が公演されました。明治大学付属八王子高校は、なんと生徒の90%が推薦で明治大学に入学するという、かなり明治大学と結びつきが強い高校です。

『ロミオとジュリエット』のパンフレット

あらすじ

花の都ベロオナでは、モンタギュー、カプレットという並び劣らぬ2つの大家が対立していた。両家の人間が街中で顔を合わせれば毎度けんかになる始末。そんな中、モンタギュー家の子息であるロミオは恋に溺れて身を滅ぼしかけていた。(相手はジュリエットではない)ロミオを見かねた友人はカプレット家の祝宴へ参加することを提案する。乗り気ではなかったロミオだったが、その祝宴でジュリエットという美しい一人の少女に出会う。ロミオとジュリエットは互いに惹かれあい、一瞬にして恋に落ちる。しかし、二人を待ち受けていたのは、お互いが家の敵の人間であるという事実だった。敵方に恋をした二人と、周りの人々の正義が複雑に絡み合う――――。

簡単に言えば、敵方に恋をしてしまった王子とお姫様の悲劇のロマンスです。

感想

早めに会場入りしたので、前から2列目の席に座れて、とても迫力のある劇を見ることができました。1時間前からかなり並んでいたので、いかに明治シェイクスピアプロジェクトが人気なのか分かります。

めいじろうの写真スポットがありました♩

観劇してまず思ったことは、演者の方があまりにも素晴らしかったということです。全員自分と同じ大学生であるはずなのに、年老いたばあや、厳格な父、無鉄砲な若者など、本当に彼らが目の前で『ロミオとジュリエット』の世界で生きているようでした。また、衣装も鮮やかで、モンタギュー家の人間は黄色のものを身に着け、カプレット家の人間は青色のものを身に着けていたので、物語が理解しやすかったです。

また、シェイクスピア作品のような純文学は、必ず読者に何らかの教訓を与えてくれます。読んだ後に、少し生き方が変わる、よりよくなることが純文学の面白さであると思います。

『ロミオとジュリエット』では、私たち人間が異なる共同体に所属する人間に対し、無意識のうちに偏見を持っていることが示唆されています。相手を敵方の人間だと知る前に恋に落ちたロミオとジュリエットは、偏見を持たずに純粋な心で相手を見ていますが、彼らの周りの人間は両家が敵対してきた長い歴史の中で、相手方に対しての憎しみを募らせてきたために、相手の人間性をしっかりと判断することなく、相手を悪だと決めつけてしまいます。自分と異なるグループに所属する人間に対して偏見をもってしまうことは、かなり身近にもあると思います。例えば、男は泣いてはならないだとか、障害のある人は仕事をするのが難しいだろうとか、我々は意外と無意識のうちに他者に対して偏見を持っています。今後は初めから決めつけることなく、相手と接していく中でじっくりと相手のことを理解するよう努めたいと思いました。

お知らせ

2024年度の第21回明治シェイクスピアプロジェクトは、『お気に召すまま』を11月上旬に公演予定です。

場所:明治大学駿河台キャンパスアカデミーコモン

チケット代:無料(ネット予約が必要です)

一般の方も、無料で観劇できるので是非足を運んでみてください。

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さくら

さくら

明治大学 文学部 文学科 英米文学専攻

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