こんにちは!慶應義塾大学環境情報学部2年のkosーmosです。
今回はSFCに合格するためのおすすめの参考書を紹介していきます。SFCは一般受験にも関わらず実質1科目入試であり、対策が簡単であることが知られています。
この記事では、SFCの受験方法や私が実際に勉強していた対策法について解説します。
目次
SFCの入試って?
慶應義塾大学HP、出願期間および入試科目の教科・科目によると、
「数学または情報」あるいは「外国語」あるいは「数学および外国語」の3つの中から1つを選択(いずれも同一試験時間内実施)と小論文
出願期間および入試科目の教科・科目
となっています。小論文は全受験者必須、学科の科目を「数学」「情報」「外国語」「数学と外国語」で選べるというわけです。私は数学を選択したので今回は数学選択についてお話しします。
SFCの入試〜数学編〜
同文献には、
数学 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B
出願期間および入試科目の教科・科目
数学Aからは「場合の数と確率」・「整数の性質」・「図形の性質」を出題範囲とする。
数学Bからは「確率分布と統計的な推測」・「数列」・「ベクトル」を出題範囲とする。
と記載されており、数学1A2Bが必要であること、数Bでは「確率分布と統計的な推測」が出題範囲になっていることがわかります。
「確率分布と統計的な推測」にピンとこない人も多いかもしれませんが、共通テスト数2Bの普段解かない部分のアレです。数1で習うデータの分析の延長で、確率変数や正規分布などがこの分野になっています。しかし、SFCの入試でそこまで難しい問題がこの分野から出されるかと言われればそんなことはなく、2018年に期待値と分散について軽く出たことがある程度です。
期待値の算出方法は
試行によって得られる数値Xがx1,x2,x3,⋯⋯,xn であり,それぞれの値をとる確率がp1,p2,p3,⋯⋯,pn とすると,Xの期待値は,
期待値=x1⋅p1+x2⋅p2+x3⋅p3+⋯+xn⋅pn
KIT数学ナビゲーション
と簡単に求められるのでわざわざ学習する必要はなく、普通に1A2Bをやっていれば大丈夫です。
SFCの入試〜小論文編〜
発想、論理的構成、表現などの総合的能力を問う。
出願期間および入試科目の教科・科目
と書かれています。これだけではよくわかりませんね。
SFCの小論文はアドミッションポリシーを問うものが例年出題されています。SFCのアドミッションポリシーは「問題発見・解決」ですので、これが問われるというわけですね。詳しくいうと、今ある社会の中に問題提起を行い、それを解決する手法を自分自身で切り開ける人材が欲しい!って感じです。リンクを貼っておくので、合わせてカリキュラムポリシーとディプロマポリシーも覚えておきましょう!
>>>総合政策学部・環境情報学部の3つの方針
SFC対策|数学編
数学は一度身につけるとある程度期間を空けても忘れることはありません。SFCの数学は公式暗記+ある程度の論理力、考察力があればできてしまうからです。なので、中学のうちに進めるところまで進んでおくのをおすすめします。今高校生のあなたは、なるべく早く一周目を終わらせましょう。
こちらが独断と偏見で私の使っていた参考書をまとめた図になります。右に行くほど役に立ったもの、上に行くほど1周が難しいものにしました。チャートやサクシードなどは1A2B合わせた評価とし見てください。
①鉄緑会数学基礎講座
私が受かった要因の7割は鉄緑会といっても過言ではありません。高校からは難しすぎてついていけなくなったので退塾しましたが、中学でもバンバン入試問題を解かされるので中学だけで十分です。SFCの数学のレベルはあまり高くないので中学で1A2Bを終わるカリキュラムをこなすだけでも鉄緑会には価値があります。問題集を買うだけだと解説がわかりにくいので、お金はかかりますが通塾をおすすめします。
なお、鉄緑会の講師は東大、京大、阪大など上位校の現役大学生なので当然当たり外れが大きいです。宿題をやらなくても怒らない先生に当たった場合は授業の時間や教室を変えてリセマラしましょう。スパルタに価値があるので毎週宿題くらいやらないと月謝の無駄です。
ちなみに、この記事のタイトルはボロボロになるまで使い込んだ参考書ですが、1週間かけてやっと宿題が終わるので綺麗に使っていても勝手にボロボロになります。
②文系の数学(重要事項完全習得編・実戦力向上編)
高3秋に解いていたテキストです。各単元に1〜2問演習問題がついているので苦手分野を潰しながらの周回に便利。公式がちゃんと載っているので問題集あるあるの公式載ってない問題がないのがいいですね。
Amazonで見る③スタンダード・キートレーニング
どっちも学校で買わされました。高3には練磨というさらに上の問題集もあったのですが、基礎にまだ不安があったので結局使いませんでした。入試直前期は暇な時はひたすらこの2冊を解いていた記憶があります。問題数が500問くらいあった気がするので、webダイスサイトなどを使って4面サイコロで100の位、100面サイコロで1、10の位…と問題を決めるとあんまり飽きることなく続けられた気がします。薄いので持ち運びの面でもめちゃくちゃ優秀です。
さて、ここからはあまり使わなかったものを紹介します。
④青チャート、サクシード
学校の方針で夏季休暇中に毎回宿題になっていました。それだけで2周させられたらしいですが記憶にないのと、苦手なとこは答えを写して逃げていたのであまり役に立った感はないです。チャートは重いので解きたかったら持ち運びより塾とかで貸してくれるやつを使った方が早いです。
⑤プラチカ
シンプルに難しくて高3の直前期になっても解けませんでした。得意なとこだけ解いて倉庫に片付けた記憶があります。
Amazonで見る⑥鉄緑会基礎力完成数学1A2B
多分市販されてる問題集です。気づいたら家にあったのでよくわかりません。内容はひたすら問題が並んでて演習量を積んでいく感じです。青チャくらい重くて持ち歩くのがだるくて諦めてしまったので、分野ごとにバラせばよかったと思います。
Amazonで見るSFC対策|小論文編
ここから本題の小論文対策に移ります。SFCは小論文の点数さえよければ学科は4割でも受かってたりするので小論文勝負になります。小論文は120分で資料を6個くらい読ませてくる年と自分で考えてくださいね^^な年とで差が大きいです。どちらでも対応できるように過去問演習はしっかり行いましょう。
先ほど「問題発見・解決」が問われると言いましたが、『問題をどう整理、解釈し、どのような答えに至ったのか』が重視されるので、ひたすら情報をインプットして自分なりに考えてみることが対策になります。
休憩がてら解説動画を見よう
YouTubeやニコニコ動画には多くの解説動画があります。ゆっくりやボイスロイド、voicevoxなどの機械音声を用いたものが多く、帰宅後の食事時間や休憩時間にぴったりです。ひたすら見てるだけでも大丈夫です。動画投稿者は大抵の場合、ちょっと詳しい一般人に過ぎませんが、入りだけなら全く問題はありません。ここで大事なのはいかに楽しめるかです。
ちなみに私の年の問題は「この社会の不条理を15個挙げ、解決策を考えよ」だったので、ゆっくり解説で得た知識をほば羅列するだけでよく、かなり考える時間を取ることができました!
動画を見終わったら
動画を見ているだけで頭が良くなるはずありません。気に入った動画があれば、さらに詳しく調べてみましょう。普通のニュース記事で大丈夫です。登校中の電車内で(昨日見たあの動画よかったな〜なんで大航海時代ってずっと壊血病治らなかったんだろう)と思ったなら、「大航海時代 壊血病 治療法」と検索窓に入れてみましょう。知的好奇心の芽を大事にすることはきっと世界の広さにつながります。
関心分野はとことん掘り下げよう
高校生にもなれば自分がやってみたいこと、大学入ったら学びたいことが出てくると思います。そういった分野については気が済むまで調べてみましょう。団体を作って活動してみるのもいいかもしれません。
ニュース記事もいいですが、一歩踏み出して論文に手も出してみましょう。いつもの検索窓に「(調べたいこと)論文」や「(調べたいこと)PDF」といれると簡単に出てきます。CiNiiやJ-STAGEなどの論文検索サイトを使うのもおすすめです。一般公開されているものも数多くあるのできっと新しい知見を得ることができます。
専門用語を知れば、検索するときも今までより調べやすくなり、説明できなかった概念が言語化されていたりします。読みやすいものから読んでいきましょう。
自分の考えを持とう
自分だったらどう思うか、を考えるのも大切です。ヴィーガンやフェミニズム、原発再稼働、表現の自由など意見が割れるテーマはそこらじゅうに転がっていますよね。少し調べると、SNSやnoteなどで信用できるソース付きで意見を述べている人が見つかるはずです。読んでいくうちに、自分はこの人と同じでこう考えるな、とかこの視点新しくて新鮮だな、とかこれってお気持ちモラルの押し付けだよなとか、あなたなりの感想を抱くと思います。粗があったり、多少間違っていても問題ないので、自分はこの意見だなぁというのを持っておきましょう。
最後に
以上が私のおすすめ参考書&対策法になります。SFCを第1志望にしていると一科目+小論文で勉強中に飽きが来ることも多いでしょう。問題集から離れて公園で本でも読みにいくのはどうでしょう?きっと新しい世界が広がっていると思います。