こんにちは!なおきです。
“ワセメシ”って聞いたことありますか?
それは、早稲田大学の学生たちが日々通い詰める「早稲田周辺のグルメスポット」の総称。
安くてうまくて、ボリューム満点。授業終わりの腹ペコを満たしてくれる名店や、友だちと語らいながら過ごせる落ち着いたカフェ、試験前にひとりでサクッと食べられるラーメン屋…。
キャンパスのすぐ近くに、そんな「第二の学び舎」みたいなお店がゴロゴロ転がっているのが早稲田なんです。
大学1年の春、入学してすぐの僕が最初に出会ったワセメシは「武道家」という家系ラーメンのお店でした。
あの衝撃は今でも忘れません。濃厚なスープに浸したご飯をかきこみながら、「あぁ、これが大学生の昼メシか」と妙に感動したのを覚えています。
食後、なぜか友達になった隣の席の男子と「明日は違う家行こうぜ」なんて約束して、そのまま一緒にサークルの新歓にも行ったんです。
ワセメシが、僕に最初の“大学の友達”を連れてきてくれました。
この記事では、そんな早大生のリアルな日常に溶け込んだ“ワセメシ”を、エリア別・ジャンル別にたっぷりご紹介します!
どのお店にも、何気ない大学生活の思い出が詰まっていて、気づけば一緒に笑ってる友達ができているかもしれない。
高校生の皆さん。受験勉強は大変だけど、「大学に入ったらこんな楽しいことが待ってる!」という希望のひとつとして、ぜひこの“ワセメシ”の世界をのぞいてみてください。
目次
早稲田キャンパス周辺(本キャン)
本キャンこと早稲田キャンパス周辺は、いわば「ワセメシの聖地」。
この界隈は昔ながらの学生街らしさが色濃く残り、細い路地に個性的な飲食店がぎっしり詰まっています。
授業の合間、サークル前、試験後、友達と、ひとりで、朝から夜まで――ここには、早大生のあらゆる時間に寄り添う食の風景があります。
🔹ラーメン・油そば系
・武道家 本店(家系ラーメン)
東西線早稲田駅の地上を出てすぐ、赤い提灯と威勢のいい掛け声が響く「武道家」。

ここは早稲田の“家系ラーメン”の代表格で、何度も胃袋に救われた場所です。
初めて訪れたのは入学して間もない4月。
授業帰りにできたばかりの友達と「腹減ったな」とふらっと入ったのがきっかけでした。
店内はカウンターのみ、空気に混じる豚骨の香り、そしてライスが100円で食べ放題という強烈なコスパ。
友達と目を見合わせながら、「これぞ大学生の昼メシだな…」と無言で頷いたのを覚えています。今でも「固め・濃いめ・多め」の呪文は、僕の“武道家スタイル”です。
・違う家
その名のとおり、何か“違う”一杯が楽しめるのがここ。
武道家と同じく家系ラーメンのお店なのですが、見た目からしてスープの色がもう違います。

少しドロッとしていて豚骨感が強いのが武道家、しょうゆ感が強くきりっとした味わいなのが違う家というイメージです。
また、家系では珍しく醤油味だけでなく塩味や鯛だしラーメンなんかも楽しめちゃうのが違う家のすごいところ!
バリエーション豊かな家系を楽しんでみたい方におすすめです。
・東京麺珍亭本舗 (油そば)
ワセメシ界隈の油そばといえば、必ず挙がるのがここ。
タレと油、もちもち麺が織りなす中毒性のある一杯。
昼休みにダッシュで向かい、学部の友達4人で並んで食べたのが思い出です。
カウンターで黙々と混ぜるその姿に、妙な連帯感が生まれるんですよね。
誰かが「酢とラー油、どっち派?」と聞くと、議論が始まるのもお決まり。
僕は“ラー油ちょい多め派”ですが、未だに答えは出ていません。
・武蔵野アブラ學会(油そば)
少し奥まった路地にある“學会”は、看板からしてクセが強い。

ですが一歩入ると、学生に愛され続けている理由がわかります。
味もトッピングもカスタマイズ自由。食券機の前で初めて「あれ?これ自分で組み立てるやつ?」と迷ったのもいい思い出。
油そばに卵黄を乗せてガーリックチップを追加、最後にラー油をひと回しするのが僕の“完成形”。
授業で落ち込んだとき、帰り道に寄って元気を取り戻した“癒し飯”です。
🔹定食・和食系
・三品食堂
昭和40年創業。
店の前に立つだけで、どこか懐かしい気持ちになる三品。
ザクッと音を立てて揚げたとんかつに、味噌汁とごはん。余計なことは何もない、でも完璧な定食です。
学部のゼミ仲間と昼ごはんを探して彷徨っていた時、「ここ、親父が学生時代から通ってたらしい」と誰かが言って入店。
食後の「これは…老舗の貫禄だな」と全員が頷いた瞬間、まるで“大人の階段を一段のぼった”ような気がしました。
🔹洋食・カレー系
・メルシー(ラーメン軽食)
60年以上続く名物店で、ワセメシ界のゴッドファーザーとも呼ばれています。
ラーメンはもちろん、チャーハンやワンタンも人気。
1年生の冬、学期末レポートを出し終えてほっとした午後、「ご褒美に何か食べたい…」とふらっと入ったのがメルシーでした。
温かいワンタンのスープが五臓六腑にしみて、「やっぱり、こういう店が好きだな」としみじみ。
静かで落ち着いた雰囲気に包まれて、自分の大学生活が少しずつ“日常”になっていく感覚を味わいました。
🔹カフェ・スイーツ
・喫茶ロマン(昭和レトロ)
昭和の空気がそのまま残った、まさに“ロマン”な場所。
店内に流れるクラシック音楽と、店主の丁寧な所作が心地いい。
どうやら色々なドラマのロケ地にも使われているようです。
店内には年季の入った漫画も多く並んでおり、試験勉強に疲れた脳みそを癒すにはもってこいの場所です。
僕のおすすめはブレンドコーヒーとホットケーキのセット。
お店の雰囲気にぴったりな濃い目のコーヒーがたまりません。
理工キャンパス周辺(西早稲田)
「理工キャン」と呼ばれる早稲田大学の理工学部キャンパス周辺には、がっつり派からオシャレ派まで満足できるワセメシの宝庫が広がっています。
副都心線の西早稲田駅直結というアクセスのよさもあって、近隣の学生はもちろん、本キャンから“馬場歩き”の途中で立ち寄る人も多いエリアです。
🔹ラーメン・油そば系
・ラーメン富士丸(G系ラーメン)
濃厚スープと極太麺、どんぶりからあふれんばかりのもやしとチャーシュー…。いわゆる“G系”ラーメンの代表格です。
サークルで新歓ライブの準備をしていた日、昼休憩にみんなで行ったのが最初の富士丸体験。
「小にしとけよ」「ニンニクは覚悟な」なんて先輩のアドバイスに従って小ラーメンを頼みましたが、それでも普通の店の大盛り級。
「これ完食したら、バンド組もうぜ」と笑いながら、全員フラフラでリハに戻ったのは良い思い出です。
・ピコピコポン(G系ラーメン)
「早稲田のG系、制覇したいならここは外せない」。
そんな噂を聞いて挑んだのがピコピコポン。
ボリュームはそこそこですが、大ぶりで味しみたっぶりの豚とみりんに甘みが聞いたスープがたまらなく美味しいです。

特に印象的だったのは、昼休みにひとりで訪れたとき。
食べ終わったあとの満足感とともに、「午後の講義…寝るな、これ」と覚悟を決めました(笑)。
講義がある日にどうしても二郎系が食べたいときの“最後の砦”です。
🔹ひとり飯&オシャレ派にうれしい店
・こはぜ珈琲
「こはぜ珈琲」は、下北沢の街角に佇む自家焙煎の珈琲店として、多くの人々に親しまれてきました。
昭和レトロな雰囲気の店内では、約30種類のコーヒー豆を取り揃え、注文ごとに生豆から焙煎するスタイルが特徴です。
コーヒー初心者からこだわり派まで、スタッフが丁寧に好みに合わせた豆を提案してくれるため、自分だけの一杯を見つける楽しみがあります。
人気メニューの「ウィンナーコーヒー」は、苦味とコクのある自家焙煎コーヒーに、ふわふわのホイップクリームをのせた一杯。
甘さと苦味のバランスが絶妙で、季節を問わずおすすめです。
このように理工キャンパス周辺は、“がっつり派”にも“静かに過ごしたい派”にも刺さるグルメが揃っているエリアです。
昼休みに仲間と笑いながら、あるいはひとりでそっと寄り道して。
大学生活のリズムに寄り添ってくれる、そんな“第二の居場所”がここにはあります。
高田馬場駅周辺
「馬場で飯、どうする?」
このセリフ、早稲田生なら週3で言ってるんじゃないかってくらい定番です。
JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線の交差点にある高田馬場駅は、アクセスが抜群。
通学・通塾だけでなく、授業後やサークル終わりの「とりあえず飯」にもちょうどいい立地です。
このエリアには、がっつり系・B級グルメ・チェーン系からカフェ・スイーツまで、まさに“選び放題”のグルメスポットが広がっています。
🔹ラーメン・油そば系(激戦区)
・春日亭 高田馬場店(油そば)
東京都内で人気の油そば専門店として知られており、特に「鳥豚油そば」は、鶏ガラと豚骨の旨味を凝縮したタレと、北海道産小麦を使用したもちもちの自家製麺が特徴です。

僕は友達と試験終わりに「今日はご褒美だろ」と特盛に挑戦。
食べきったあとの満腹感と罪悪感のミックス感情がクセになります。
しばらく動けなくなって、ドトールで30分休憩したのも含めて“春日亭セット”です。
・ラーメン豚山 高田馬場店(二郎インスパイア)
「野菜マシ・アブラマシ・ニンニク少なめ!」というコールが飛び交う、THE・二郎系。
圧倒的な量とパンチのある味で、馬場ラーメン勢の中でも強烈な存在感。
僕が初めて行った日は、サークルの先輩に連れて行かれ、「“普通”が大盛だから気をつけて」と言われながら小ラーメンを完食。
最後は水をがぶ飲みして「修行だったな」と笑い合いました。胃袋に自信があるなら一度は挑戦を!
・麺屋高虎(魚介系つけ麺)
G系や家系ばかりじゃ胃がもたれる…そんなときに行きたいのが高虎。
魚介系のスープが香り高く、食後もスッキリ。

授業終わりにひとりでふらっと立ち寄ることが多く、無料で約3倍まで面量を増やせるという出血大サービスにあやかって爆食いしています。
・東京麺珍亭本舗 高田馬場店(油そばの定番)
麺珍亭は早稲田エリアに複数店舗ありますが、ここ馬場店はアクセス抜群&いつも賑わう人気店。
僕は帰りがけに「なんか一人でサクッと食いたいな」って気分のときによく行きます。カスタマイズ性が高く、自分好みの“黄金バランス”を探すのが楽しい。
ラー油と酢、刻みニンニクを絶妙に合わせた一杯は、ある意味“自分だけの研究成果”みたいなものです。
🔹定食・がっつり系
・とん久(行列のできるとんかつ屋)
衣サクサク、中ジューシー。店先にずらっと並ぶ学生の姿が日常風景。
早稲田生だけでなく、近隣の社会人も訪れる“本気のとんかつ”。
入店できたときのうれしさと、揚げたてを一口噛んだときの「勝ったな」という感覚。
僕はゼミの合格祝いで行きましたが、人生の節目に訪れたくなる店です。
“馬場歩き”の途中で立ち寄れる穴場メシ
早稲田キャンパスと高田馬場駅は、歩いて約20分の距離。
この間を歩くことを早大生は「馬場歩き」と呼びます。
最初は「ちょっと遠いな…」と感じるのですが、慣れるとちょうどいい運動。
授業終わりやサークル帰りに友達と話しながら歩くこの道には、思いがけないグルメとの出会いが隠れています。
🔹一膳(いちぜん)
「一膳」は、早稲田松竹の裏手にある知る人ぞ知る定食屋で、がっつり食べたい学生や社会人に愛されるお店。
メニューはメンチカツ、しょうが焼き、アジフライなど、どこか懐かしい家庭の味を思わせるラインナップ。
中でも人気なのが「ハムエッグ定食」で、半熟目玉焼きにからめてご飯をかき込む瞬間は至福そのもの。
ボリューム満点にもかかわらず、価格は学生に優しく、いつも腹ペコの強い味方です。
🔹ノング インレイ
高田馬場駅からすぐの場所にある本格ミャンマー料理の人気店。店内は現地の雰囲気を感じさせる装飾で、異国情緒に包まれながら食事を楽しめます。
名物は「モヒンガー(魚出汁の米粉麺スープ)」や「ラペットゥ(発酵茶葉のサラダ)」など、日本ではなかなか味わえない本場の味。
料理は香辛料の使い方が繊細で、初めての人でも食べやすく、常連も多い名店です。
🔹文流 高田馬場店
「文流」は、地下に広がる落ち着いた空間で、本格イタリアンを気軽に楽しめる老舗レストラン。
クラシカルな雰囲気の中でいただくパスタやピザは、奇をてらわず“王道”を貫く味わいが魅力です。
4限のあと「なんか喋り足りないな」と思った日、仲のいい同期とここで2時間くらい雑談していたことがあります。
机の上には食べ終えたカルボナーラの皿と空のコーヒーカップ。
夕暮れの差し込む光の中、「これも大学生らしい時間だな」と思った瞬間でした。
🔹番外編:道中での会話も“ワセメシ”の一部
「馬場歩き」は、ただの移動じゃありません。
その道すがら、「今夜どうする?」「最近どう?」と他愛ない話をして、おすすめの店を教え合って、途中で気になる新店に入ってみる――。
それもすべて、“ワセメシの楽しみ方”のひとつです。
寄り道しながら、話しながら、歩きながら。気づけば、大学生活の思い出って、そういう日々の積み重ねでできているんですよね。
まとめ:ワセメシで早稲田をもっと楽しもう
「ワセメシ」とは、ただの“早稲田周辺のごはん”ではありません。
そこには、大学生活の喜び・悩み・成長のすべてが、日常の味として詰まっているんです。
空腹で駆け込んだラーメン屋で友達ができたり、課題に追われて逃げ込んだカフェで新しいアイディアが浮かんだり、ちょっと落ち込んだ日に食べた定食が妙に沁みたり…。
振り返ってみると、大学生活のあちこちにワセメシが寄り添っていました。
僕自身、入学前は「大学って勉強だけ?」と漠然とした不安を抱いていました。
けれど、授業のあとに寄った武道家、サークル帰りに笑いながら食べた春日亭、ほっと一息つける数々のユニークなカフェ――そのすべてが、早稲田での日々をかけがえのないものにしてくれました。
高校生のみなさん。
受験勉強に疲れたとき、進路に迷ったとき、「大学に行く意味ってなんだろう」と思ったときは、ぜひこの“ワセメシ”の世界を思い出してください。
大学には、教室の外にも学びがあります。
そのひとつが、ワセメシ。食を通して、仲間ができて、自分の好きなことが見えて、ちょっとずつ“大人になっていく”。
早稲田大学を志すみなさんに、この記事が少しでもその“先の景色”を想像させるものであったら嬉しいです。
それでは、またどこかのワセメシで会いましょう!