こんにちは!早稲田大学文学部3年生のめろです。
私はアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスに留学し、車を持たずに1年以上生活してきました。
「アメリカって車社会じゃないの?」「どうやって移動してたの?」
そんな声を何度も聞きましたし、実際、私自身も渡米前はとても不安でした。でも結論から言うと——工夫次第で、ちゃんと生活できます!
バス、地下鉄、Metrolink(長距離列車)、Uber・Lyft(タクシー)、電動スクーターなど、車以外の交通手段も意外とそろっています。ただし、日本と同じ感覚で使うとびっくりすることも多く、「時間通りに来ない」「突然キャンセルされる」「駅がちょっと怖い」なんてことは日常茶飯事。
そんな中で私が実際にどう移動していたのか、どんな手段をどう使い分けていたのか、そしてその中で感じたことをまとめてみました🚗
目次
はじめに:車がなくても、なんとかなる?
「アメリカ=車社会」ってほんと?
「アメリカに住むなら車は必須だよ」そんな言葉を何度も聞いて、少しビビりながら渡米しました。というのも、ロサンゼルスはとにかく広い!東京都の約10倍以上の面積があるとも言われていて、ちょっと出かけるだけで片道1時間超えも普通。電車1本でスイスイ…という移動がしづらく、車のほうが圧倒的に効率的なんです。
また、アメリカでは16歳から運転免許が取れるのが一般的。特にロサンゼルスはドライブスルー文化の中心地でもあり、ファストフードやカフェ、銀行、薬局までドライブスルー対応。もはや「車前提」で街が作られている感じがあります。
公共交通機関もありますが、日本のように「時間通りで快適」「清潔で安心」といった理想は、ここでは通用しません。
「あと5分で来るはずのバスが、20分経っても来ない」
「駅に着いたら、なんだか雰囲気が怖くて引き返したくなった」
そんな出来事が、日常的に起きます。
それでも私は車なしで1年以上生活できた
そんなロサンゼルスで、私は車を持たずに1年以上生活してきました。
最初のうちは正直、移動するたびにヒヤヒヤ。でも、次第に使いどころがわかってきて、気づけばわりと自由に動けるようになっていました。通学、買い物、友達とのお出かけ、遠出の旅行まで、全部公共交通機関と配車アプリでなんとかカバー。
ロサンゼルスの交通事情ざっくり紹介
車社会だけど、“選択肢”は意外とある
ロサンゼルスは、全米でも有名な車社会。道路は6車線以上が当たり前、駐車場もどこにでもあって、「とりあえず車で移動」がスタンダードな街です。一方で、旅行者や留学生など「車を持たない人」向けの移動手段も、実はちゃんと存在しています。
代表的な交通手段はこの5つ:
- バス:ローカル移動の定番。ただし遅延多め
- 地下鉄:路線は少ないが主要エリアはカバー
- Metrolink(長距離列車):郊外〜中心部を結ぶ長距離電車
- Uber・Lyft(タクシー):ドアtoドアで一番安心。夜間移動に最適
- 電動スクーター:短距離移動に便利。LUUP感覚で使える
それぞれの特徴をつかんで、時間帯や目的に応じて使い分けるのが、車なしLA生活のコツです。
交通手段を組み合わせる発想が大事!
ロサンゼルスでは、「これさえあれば完璧!」という交通手段は存在しません。
バスだけでは不安、地下鉄だけではカバーしきれない、Uberだけだとコスパが悪い…。そんな中で大事になるのが「組み合わせ力」です。
たとえば私は、こんなふうに使っていました👇
- ・バスで駅まで → Metrolinkで郊外へ → Uberで目的地まで
- ・地下鉄でダウンタウンへ → 徒歩やシェアスクーターで移動 → 帰りはLyftで帰宅
もちろん全部が便利なわけではありません。運行の正確さ、治安、料金など、それぞれにクセがあります。でも、それも含めてロサンゼルスの交通。シーンに合わせて使い分ければけっこう快適に暮らせる。“慣れ”と“工夫”で、自分なりの快適な移動スタイルができていくのが、この街ならではの面白さだと思っています。
TAPカードとは?アメリカの交通ICカード事情
「アメリカにもSuicaみたいなICカードあるの?」
答えはYES。ロサンゼルスでは「TAPカード」と呼ばれる交通ICカードが広く使われています。バスや地下鉄に乗るときに毎回現金を出すのは不便。そんなときに便利なのがこのTAPカード。日本のSuicaやPASMOと同じように、チャージしてタッチするだけでOK。観光客でも簡単に手に入れることができ、短期滞在でも活躍します。
ロサンゼルスの交通系ICカード=TAPカード
・初回購入:1ドル(再利用可能)
・乗車料金:1回1.75ドル(2時間以内なら無料乗り換え可能)
・チャージは現金・クレジットOK、駅の券売機やコンビニで可能
使い方は、日本と同じく乗車時にカードを“ピッ”とタップするだけ。バスの場合は運転席横の端末に、地下鉄では改札にタップすればOKです。
地域ごとに違うICカード事情
日本なら、SuicaやPASMOのような交通ICカードを全国どこでも共通で使えるのが当たり前。関東で発行したカードでも、関西や九州の電車・バス・コンビニで使えたりしますよね。でもアメリカでは、その仕組みはまったく別物。都市ごとに完全に別のICカードが導入されていて、互換性もほぼゼロです。
たとえば…
都市 | カード名 |
ロサンゼルス | TAPカード |
シカゴ | Ventraカード |
ニューヨーク | MetroCard |
サンフランシスコ | Clipperカード |
というように、各都市が独自のICカードシステムを採用していて、別の州や都市に行くとまた新たにカードを作る必要があります。つまり、ロサンゼルスでTAPカードを使っていた人がシカゴに行っても、そのままでは使えないということ。しかもカードのチャージ方式や利用エリア、アプリの仕様などもバラバラなので、最初はちょっと戸惑うかもしれません。
旅行や留学でアメリカ国内の複数都市をまたぐ場合は、その都度ICカードをチェック&準備しておくのがおすすめです!
バス:時間通りに来たら奇跡⁉
来るかどうかは“運まかせ”!? 予想外の展開も日常茶飯事
ロサンゼルスのバス(Metro Bus)は、留学生にとって一番身近な交通手段のひとつ。私も通学やスーパーへの買い物に、よく利用していました。

でも最初に言っておきます。時間通りに来るとは限りません。
むしろ、来ないことすら普通にあります(笑)。Google Mapsでは出発時刻が出るけど、5分~20分の遅れは当たり前。逆に早く来てそのまま通過してしまうことも…。なので私は、いつもバス停には5~10分早めに到着するのが基本スタイルでした。
厄介なのが、「乗っていたバスが突然、行き先を変更」したり、「途中で運行を終了」したりすることがあるということ。「えっ!? さっきまで◯◯行きだったよね?」と戸惑うこともしばしば。
さらに驚いたのは、ある日、停留所じゃないところで突然バスが止まったと思ったら、運転手さんがマックの袋を手に戻ってきたこと。
…そう、運転手の休憩タイムだったのです。
日本では絶対に見られない自由さに、最初は面食らいましたが、だんだん「L.A.のバスってこういうもんだ」と思えるように(笑)
安いけど、覚悟も必要
・料金:1回 1.75ドル
・2時間以内なら、バスや地下鉄への乗り換え無料
・座席は自由/前から乗って前から降りるスタイル
料金はとてもリーズナブルで、学生の身としてはありがたい存在です。ただし、料金が安いぶん、快適さや安全面に関しては「日本のバス」とはまったく別物だと思っておいた方がいいです。乗客の雰囲気もまちまちで、「ちょっと怖いかも…」と感じる場面も正直あります。
降り方にもびっくり
ロサンゼルスのバスで最初に驚いたのが、「どうやって降りるの?」というシステム。日本のバスなら「次、止まります」ボタンが各座席付近にあって、ピンポンと押せばOKですよね。でも、LAのバスにはあのボタンがないんです。
代わりにあるのが、窓の上や横に張られている黄色い紐。これを「引っ張る」と「次、止まります」というサインが表示され、運転手さんがバス停で止まってくれるという仕組み。でも、私はその存在に最初まったく気づかず、目的の停留所を過ぎそうになってパニックに…。慌てて立ち上がって運転手さんに「Can I get off here!?」と声をかけたのを、今でも鮮明に覚えています。
ちょっと怖い思いも…
車内では、ちょっとした“事件”が起きることも日常茶飯事です。変な匂いが漂っていることもしばしば。匂いが強めの日もあり、正直コンディションは運次第(笑)。
私が実際に遭遇したことのあるシーン:
・運転手と乗客が口論していて、車内がピリついた空気に…
・突然、誰かが持参したステレオから音楽を大音量で流し始め、熱唱。
・ホームレスの方がふらふら乗り込んでくる。
こういうこともあるので、夜間や人気の少ない路線はなるべく避けるようにしていました。基本的には日中&人の多い路線を選ぶのが安心です。
慣れれば強い、でも最初はちょっと混乱
ロサンゼルスのバスは、路線の数も本数もかなり多め。そのぶん、最初は「どこで乗るの?」「このバス、どこ行くの?」と戸惑うことも多いです。しかも、同じバス停にいくつもの路線が止まることもあるので、慣れるまではドキドキでした。でも一度「自分のルート」を覚えてしまえば話は別。通学や通勤で同じバスを使うようになると、だいたいの時間帯や混み具合がつかめてきて、毎日の足としてとても便利になります。
料金も安く、TAPカードを使えば乗り換えも無料。日中の移動や、急がないときのちょっとしたお出かけにはかなりコスパが良いです。とくに「待つのも旅のうち」くらいの気持ちでのんびり移動したい人にはぴったりかも。
地下鉄:便利だけど注意も必要
ロサンゼルスにも地下鉄、あるんです
「ロサンゼルス=車社会」と思っていた私にとって、地下鉄があること自体がちょっと意外でした。でも実は、ロサンゼルスにもMetro Railという地下鉄・ライトレールのシステムがあります。
• 主要エリアをカバー
• TAPカードで1.75ドル、バスと共通運賃
目的地が路線沿いなら、渋滞なしでスイスイ移動できるし、時間も読みやすい。イベント会場や観光スポットに行く時にはとても便利です!

こちらはレッドラインのUnion Stationで撮った一枚。North Hollywood行きで、イベントのために市内を移動する時などによく使っていました。駅構内は広くて無機質、正直ちょっとドキッとする雰囲気。
治安は場所と時間による
ここが一番気になるという人も多いと思います。私も初めて地下鉄を使った日は、結構怖かったです。
• 駅や車内にホームレスの方や酔っ払いがいるのは当たり前。
• 夜の時間帯(特に20時以降)は、駅の人通りがかなり少なくなる。
• 一部の駅(例:Skid Row付近など)は、避けたほうがいいと現地の人にも言われた。
ただし、日中かつ観光エリア付近の利用であれば、基本的に大きな問題はないと思います。私も友人と一緒に使う時や、昼間に移動する分には、安心して乗っていました。
ありがたいのは、地下鉄の車内に警察官が乗っていることが結構あること。私はよく、ポリスの近くの車両に乗る or 同じ車両に移動するようにしていました。それだけでちょっと安心感が増すので、おすすめです。
利用者の“雰囲気”も、日本とはかなり違う
日本のように「学生」「親子」「通勤の人」みたいな客層は、地下鉄ではあまり見かけません。
・子どもはほぼいない。
・高校生や大学生も少なめ。(多くは車で移動しているっぽい)
・一人で黙々と乗っている大人が中心。
・たまにイヤホンでノリノリの人 or 車内で電話で叫んでる人も…
日本で言う「通学・通勤のための安心な空間」とは、かなり雰囲気が異なります。
バスよりも時間が読める!
最大のメリットは、渋滞に左右されないということ。バスは道路状況にかなり左右されますが、地下鉄はラッシュアワーでもスムーズに進むので、移動時間が読みやすいんです。特に朝の通学時や、夕方の混み合う時間帯は、バスだと読めない渋滞に巻き込まれがちなので、地下鉄の「確実に動く」安心感は大きかったです。
さらに、路線数は多くないものの、本数自体はそこそこあるので、「あと10分待てば次が来る」という感覚で利用できるのも◎。バスのように「次がいつ来るか読めない」不安は少なく、ストレスも軽減されました。時間に正確な日本人にとっては、地下鉄のこの安定感は頼りになる存在かもしれません。
Metrolink:遠出や通学に◎
郊外や他都市への移動に便利!
「Metrolink」は、ロサンゼルスとその周辺都市をつなぐ長距離・通勤向けの鉄道です。日本で例えるなら、JRの快速やローカル線のような位置づけ。ロサンゼルスのダウンタウンを起点に、放射状に広がる7つの路線があり、ローカルバスや地下鉄ではカバーしきれない郊外へのアクセスをサポートしてくれます。
私はUCIに通っていたこともあり、ロサンゼルス〜アーバイン間の移動でよく利用していました!

この車両は2階建てで、座席もゆったり&静か。
座れる!静か!景色もきれい!
Metrolinkの魅力のひとつが、ゆったりとした乗車空間です。全車指定席ではないものの、混雑する時間帯を避ければ、ほとんど確実に座ることができます。特に2階建て車両では、天井が高くて開放感があり、のんびりと景色を楽しみながら移動できるのが嬉しいポイント。
座席にはクッション性があり、長時間座っても疲れにくい設計。さらに、Wi-Fi付きの車両もあるので、移動時間を勉強や作業に充てることも可能です。私はレポートの提出前など、パソコンを開いて作業していたこともありました。
また、バスや地下鉄に比べて乗客の雰囲気も落ち着いていて、騒がしい場面に出くわすことも少なめ。治安面でも安心感があり、特に長距離移動のときには「体力的にも精神的にもラクだったな」と感じます。
コスパ◎な料金
平日の料金は距離によって異なりますが、週末はたった10ドルで乗り放題という神プラン「Weekend Day Pass」があります。
ちなみに、私が通っていたUCIの学生は、Metrolinkを無料で利用できる制度がありました。対象区間や曜日に条件はありますが、私の場合は:
- 平日も週末も無料で利用可能
- 利用時にはUCIの学生証を見せる or アプリで学生登録
- アプリで「Student Free Ticket」を発券するだけ!
私は通学やロサンゼルス方面へのお出かけで何度も使っていて、「タダでこの距離移動できるの⁉」っていうありがたさを毎回実感していました。
本数が少ないのが唯一の難点…
Metrolinkの最大の弱点は、本数が少ないこと。特に日本のように数分おきに来る電車に慣れていると、その違いに最初はかなり驚きます。
平日でも1~2時間に1本の間隔で、時間帯によってはさらに間が空くこともあります。だからこそ、Metrolinkを使うときは“時間の管理”が命。1本逃したら、そのまま1~2時間駅で待つ…なんてことも普通に起こります。
でももっと注意が必要なのが週末。土日は全体の便数が少ないうえに、終電が驚くほど早い路線も多く、たとえば19〜20時台にラスト1本ということも。「え、もう終わっちゃったの!?」ということも珍しくありません。私も最初のころ、「夕方くらいまで遊んでから帰ればいっか〜」と油断していたら、帰りの電車がもう終わっていて、急遽Uberで1時間以上かけて帰ったことがありました…。なので、Metrolinkを使うときは「終電チェック」がマストです。
Uber・Lyft(タクシー):結局これが最強かも
アプリひとつでどこへでも
「もう今日はバス待ちたくない」「重い荷物を持って歩くのムリ…」そんなときに救世主のように現れてくれるのが、配車アプリのUberとLyftです!
使い方はとってもシンプル。アプリを開いて現在地と行き先を入力するだけで、近くにいるドライバーがすぐに迎えに来てくれます。数分後には車が到着するので、時間に余裕がないときや、体力的にしんどいときの強い味方。さらに、運転手さんと英語でやりとりしなくてもOK。目的地はすでにアプリ上で伝わっているし、支払いもクレジットカードやApple Payなどで自動的に完了するので、「乗って、降りるだけ」で完結。現金を出す必要もなく、言葉に自信がない時でも安心です。
UberとLyft、何が違うの?
基本的な使い方はどちらもほぼ同じ。アプリで現在地と目的地を設定すれば、数分以内に車がやってくるという流れです。ただ、「Lyftの方が少し安いことが多い」というのは、現地でもよく言われていて、私自身も体感的にそう感じました。なので私はいつも、「両方のアプリで料金を比較 → 安い方を呼ぶ」というスタイルで使っていました。時間帯や場所によって価格が変動することもあるので、ちょっと手間でも見比べておくと節約になります。
治安面では一番安心感あり
ロサンゼルスの交通機関の中で、治安面で一番安心できたのは間違いなくUberとLyftでした。
まず、ドライバーの評価がアプリ上で見えるので、評価の低い人は事前に避けることができます。私は★4.8以上の人しか選ばないようにしていましたし、これだけでも安心感が違いました。さらに、走行ルートがリアルタイムでアプリに記録されているので、「今どこに向かってる?」「道間違えてない?」といった不安もほぼなし。もし何かあってもアプリを通じて通報やサポートを受けられる体制が整っているので、万が一のときも心強いです。
ただ…けっこう話しかけられます(笑)
「どこから来たの?」「UCLAの学生?」「日本語で“こんにちは”って何て言うの?」などなど、フレンドリーな会話が止まらないことも。最初は戸惑いましたが、慣れてくるとちょっとした英会話の練習にもなって、意外と楽しい時間でした。
私は特に夜遅くの帰宅や、初めて行くエリアに向かうときには、必ずUberかLyftを使うようにしていました。徒歩やバスだと心配なエリアでも、配車アプリならドアtoドアで移動できるため、暗い道を歩く必要もなく、安心して移動できました。
電動スクーター(Lime / Bird / Spin):短距離なら最速&自由!
LUUPを使ったことがある人なら想像しやすいかも!
ロサンゼルスでよく使われているLimeやBirdの電動スクーターは、日本でいう「LUUP」のスクーターとほぼ同じイメージです。アプリで場所を探して、乗りたいスクーターをQRコードでロック解除 → 使い終わったら返却する、という流れもほぼ同じ。
ただし違いもあって…
・LUUPは返却場所が指定されているけど、L.A.のスクーターは街中の“そこらへん”で乗り捨てOK(そのぶん散らかり気味)
・夜間やエリアによっては自動的にロックがかかって使えなくなることもある。
「バスより早いじゃん」って日もある。渋滞スルーでスイスイ移動
ロサンゼルスの街中では、アプリで気軽に使える電動スクーターをよく見かけます。特にUCLA周辺、Santa Monica、ダウンタウンなどの学生街や観光エリアでは至るところに置いてあります。
私も、「バスが全然来ないけど、歩くにはちょっと遠いな…」というシチュエーションで何度か助けられました。スマホひとつでロック解除して、すぐに出発できる手軽さが魅力。風を切って走る感覚が気持ちよくて、移動というよりちょっとしたアトラクションみたいな楽しさもあります(笑)。
バスの遅延や渋滞を横目に、スイスイと目的地に着けることもあり、他の交通手段より早く目的地に着ける日もあるくらいです。使いこなせば、意外と侮れない移動手段です。
おわりに:交通にも、慣れれば愛着がわく
交通も“文化の違い”だった!
ロサンゼルスでの生活を始めたばかりの頃、正直、交通手段にはかなり苦戦しました。「バス来ないじゃん」「この駅、降りて大丈夫…?」と毎日ドキドキしていたのを覚えています。日本のように時間どおりで、安心して使える公共交通に慣れていた私にとって、ロサンゼルスの“ゆるい交通システム”はまるで別世界。最初のうちは、「これでほんとに暮らしていけるの?」と不安になることもありました。
でも、だんだんとバスの揺れや車内の雰囲気に慣れ、通学路で使いやすいルートを見つけたり、Metrolinkののんびりした車窓を楽しめるようになったり、Uberのドライバーさんと世間話をする時間が日常の楽しみになったり…。そうやって少しずつ、自分なりの使い方やペースができていくにつれて、ロサンゼルスの交通も「不便」ではなく「個性」に感じられるようになりました。
気がつけば、交通の不自由さすらも含めて、自分の留学生活の一部。最初の戸惑いも、今ではちょっと懐かしく感じています。
「不便さ」も含めて、ひとつの経験
日本にいたら当たり前すぎて気づかなかったこと――電車やバスが時間通りに来ること、駅が清潔で使いやすいこと、路線が網の目のように張り巡らされていてどこへでも行けること。それって本当にありがたいことだったんだな…と、ロサンゼルスでの生活を通して実感しました。
たしかにアメリカの交通は、日本のように快適で正確とは言えません。バスは遅れたり、列車は本数が少なかったり、治安に不安がある駅もあったり…。でも、そのぶん「どうすれば目的地にちゃんとたどり着けるか」「安全に動くにはどの手段を選べばいいか」など、自分で調べて判断する力や、トラブルにも動じない柔軟さが、自然と身についていきました。
むしろ今振り返ると、あの“不便さ”があったからこそ見えたことや得られた経験がたくさんあったと思います。交通手段ひとつとっても、それはただの移動じゃなくて、“暮らしの工夫”そのものだった。そんな気づきをくれたことに、今では感謝すらしています。
これから行く人へ
ロサンゼルスは確かに“車社会”。道は広くて、みんな車で移動していて、「本当に車なしで暮らせるの?」と不安になる人も多いかもしれません。でも実際に住んでみると、車がなくても工夫しだいで意外となんとかなるし、むしろバスや電車、Uberやスクーターを組み合わせるのが“自分らしい移動スタイル”になっていく感覚もあって、私はこの暮らしがけっこう好きでした。
最初は、バスが遅れてイライラしたり、知らない駅でちょっと怖い思いをしたりすることもあるかもしれません。でも、そうしたひとつひとつの出来事が、気づけば“海外生活のリアルな思い出”になっていたりします。
海外での移動って、ちょっとした冒険の連続みたいなもの。計画通りにいかないこともあるけれど、それをどう乗りこなしていくかで、自分の行動力や柔軟さが自然と育っていく。そんな“生活の中での小さな挑戦”の積み重ねが、振り返ったときに「私、ちょっと成長したかも」と思える瞬間につながっているんじゃないかなと思います。
交通に限らず、いろんな場面で“思い通りにいかないこと”があるのが海外生活。でもその中にこそ、自分のスタイルを見つけたり、世界を広げたりできるチャンスがたくさんあるはず。
どうか、焦らず・あきらめずに、あなたなりのペースで、あなただけの交通スタイルを見つけてください😊