こんにちは!音大生のonoです!
今回は実技試験当日の流れについて実際の経験と共にご紹介します!
謎に包まれている音大入試の実技試験。
私は地方の普通科高校に通っていたため、周囲に音大生や音大を志望する人がおらず、心細い気持ちで入試に挑みました。
同じように周囲に音大受験経験者がいない高校生にこの記事が届いたら幸いです!
実技試験の流れ
- 控え室で待機
- 音出し室に誘導
- 試験室前で待機
- 演奏
おおまかにこのような流れになっています。
受験する大学や制度によって異なる場合がありますのでご注意ください。
①控え室で待機
私の場合は、食堂に全受験者が集められ、受験番号ごとに決められた座席に座りました。
みんな無言だったため独特な緊張感が漂っていましたが、知り合いのいなかった私にとっては周囲が静かな方がむしろ良かったかもしれません。
②音出し室に誘導
時間になると受験番号が呼ばれ、音出し室に誘導されます。
そこでは10分ほど練習の時間が与えられます。
この音出し室が個室になるか、受験者複数人の部屋になるかは、学校や試験制度によって異なります。
私の場合は個室だったので、緊張はしなかったですが、複数人の部屋の場合は、周りの受験者の様子がどうしても気になってしまいます…
入試は寒い時期に行われるため管弦楽器の人は楽器を暖めるために、声楽の人は声を起こすためにある程度の音出しは必要です。
心配な人は、開場付近の音楽スタジオや楽器OKのカラオケをあらかじめ予約しておくのも良いかもしれません。
しかし、直前の練習しすぎはむしろ悪影響になることも…
その日のベストを本番で発揮できるように調整しましょう!
③試験室前で待機
控え室から音出し室、試験室への移動は誘導してくれるスタッフの方がいます。
この方々に対して、「挨拶や一挙一動を評価しているんじゃないか…」と不安になってしまいがちですが、試験の評価には関係ない大学職員や教員です。
私は直前でガチガチに緊張してしまい、待機の椅子に座っているときに背もたれに背を付けず、姿勢を真っ直ぐにしていたら「緊張してますか?頑張ってくださいね」と声をかけていただけました。
声をかけてくださったおかげで、緊張がほぐれた状態で本番に挑めました!
スタッフの方や審査員は受験者の敵ではなく、「緊張はほどほどに、普段通りの力を発揮してほしい」と思っているはずです。
④演奏
試験室は、大学の小ホールや教室、少し広めのレッスン室で行われます。
声楽や管弦楽器には伴奏者が学校側から用意されます。
出願の時点で伴奏者用に楽譜を提出しましたよね。
本番で初めて合わせることに恐怖があるかも。
しかし、ピアニストは伴奏を専門に学んだプロフェッショナルである、大学の先生か大学院生にやっていただけます。
前奏が始まって、思ったより速い、遅いと感じることがあるでしょう。
そのときはピアニストのテンポに合わせても良いですが、ピアニストは伴奏のプロなのでソリストの表現したい音楽を汲み取ってくれる力を持っています。
テンポを落として演奏をすれば、言葉を交えずとも「もっとたっぷりと演奏したいんだな」と伝わり、瞬時に合わせてくれます。
初めての合わせに怖いと思うのではなく、共演者を信頼することも音楽家には重要な要素のひとつです。
演奏終了後、もちろん、試験官が拍手なんてするはずがなく、すぐに「次の人どうぞー」です(笑)
案外淡々と実技試験は終わります。
受験生のみなさんが、本番で今までの努力を最大限発揮できるように願っています。
それでは、悔いの無い演奏を!