英語のクラス10人で行く!大学生の九十九里浜旅行レポ!

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現役大学2年生のだにえるです。

留学で日本を飛び立つまで1か月を切りました。

今年の夏休み前半は、ほとんどバイトや留学準備でつぶれてしまう予定です。(まだ住む家も確定してない・・・)

ですが、そんな10代最後の夏休み。1つ素敵な思い出ができました。

仲良しな英語のクラスメンツで行く九十九里浜2泊3日旅行!

涙が出そうなくらい楽しくて、大充実な3日間でした。

サークルとか、そういう団体に所属してない私にとっては尚更。

今回の記事では、そんな大好きな友達と一緒に過ごした3日間を辿っていこうと思います。

「大学生の青春」ってやつが詰まった内容になっているので、大学生活のイメージがなかなかつかない高校生や、受験勉強のモチベが低下中な受験生は必見です!

1日目

調布駅で集合

今回の旅行は、車2台での移動。免許を持っている友人のご家庭から車を貸していただき、本当にありがたかったです。これがなければそもそも成立しなかったので、感謝しかありません。

大学生にもなると、みんな住んでいる場所がバラバラなんですよね。なので調布駅組と横浜駅組に分かれて出発し、途中で海ほたるに合流して、そこからみんなで九十九里浜のペンションを目指すことになりました。

さて、私が乗っていた「調布組」の車には、3人が乗車。運転を担当してくれたのは、誰とでも仲良くなれるコミュ力抜群のドライバー。さらに、普段はちょっと変わっているけど、5回に1回とんでもなく面白いことを言って周囲を爆笑させる変人。そして卑屈な私。この3人の組み合わせ、意外にも相性が抜群でした。

車の席決めって、組み合わせ次第では気まずくなる可能性があるもの。でも今回の調布組は、変人と卑屈な私が妙に気が合い、その空気をうまく中和してくれるコミュ強ドライバーがいたおかげで、最初から最後まで笑いが絶えない時間になりました。

特に印象的だったのは、高速で立教大学の近くを通ったときのこと。変人と私が突然「もう来ないからね〜!」と息ぴったりでハモりだしたんです。さすがに生きピッタリすぎる。

 ちなみに私たちは陽キャの多い経営学部に所属しているのですが、特に変人な彼は、陽キャとの協力が不可欠なグループワークが多い必修科目に耐えられず、ことごとく単位を落としているとのこと。本人曰く「必修トビ職人」らしい。そんなエピソードを披露しては自虐ネタに変え、また笑いを生んでいました。

 かたや私はといえば、経営学部に多いハイスペックな人たちに強い劣等感を持っており、つい卑屈な発言をしてしまう。そんな私と変人の劣等感コンビが妙にハマって、変に居心地のいい空間ができあがっていました。傍から見たら地獄のような空間です。

 こうして調布組の車内は、ただ移動しているだけなのに終始お祭りのような雰囲気。ドライブそのものが旅のハイライトの一つになりました。目的地に着く前からすでに楽しい時間を過ごせて、「旅行は準備からもう始まっている」という言葉を実感した瞬間でした。

海ほたるで横浜組と合流

そんなこんなで変人と私が車内で劣等感トークを繰り広げ、互いの傷をなめ合っているうちに、あっという間に目的地・海ほたるに到着しました。

ここでようやく横浜組と合流。お互い「お疲れ〜!」と声を掛け合いながら再会し、なんだか修学旅行の集合みたいなワクワク感が漂っていました。別々に出発した仲間が一か所に集まる瞬間って、ちょっと特別ですよね。

ペンションチェックイン

千葉の山や田んぼが広がるのどかな景色を横目に車を走らせ、ついにペンションに到着!九十九里浜からすぐという最高の立地に、私たちは2泊することになりました。

このペンション、想像以上に豪華なんです。まず目に飛び込んできたのがプール!しかもプールサイドにはバーベキュー設備まで完備。昼間は水遊びを楽しめて、夜はライトアップされたプールの横でお肉をジュージュー焼けるなんて、大学生旅行にしては贅沢すぎる環境でした。

さらに驚いたのが部屋の設備。シャワールームが4つもあって、混雑する時間でもほとんど待たなくていいし、ベッドルームも4部屋用意されている。そして極めつけはロフトが2つ!そこには布団が敷かれていて、秘密基地みたいな雰囲気にみんなテンションが上がりまくり。まさに「大人数で泊まるために作られた宿」という感じで、見つけてくれた友達には心から感謝です。しかも料金は意外なほどリーズナブル。予約担当してくれた子、本当にありがとう!

さて、部屋の中を一通り見学してテンションを爆上げしたあと、駐車場に停まっていた横浜組の車を見て私たちは唖然としました。車のトランクから出てきたのは、なんと段ボール3箱分の食材と飲み物。想像以上のボリュームに一同びっくり。「え、これ3日で食べ切れる……?」と全員が顔を見合わせました。

とはいえ、人数は10人で泊数は2泊3日。確かに正確に計算するのは難しいし、「多めに買っておこう!」となるのは自然な流れです。肉、魚介、野菜、そして飲み物と、おいしそうなものがぎっしり詰まっていて、買い出し班が吟味してくれた努力が伝わってきました。きっとスーパーでカゴを押しながら「これ足りる?」「いやもっといるっしょ!」と盛り上がっていたに違いありません。その光景を想像するとちょっと微笑ましい。

実際、バーベキューや朝食・昼食の材料には困らなかったので、本当にありがたかったです。量が多すぎて途中で「これは食べきれるのか…?」と不安になり、最後のほうは半分義務感のように箸を動かしていましたが(笑)、最終的にはほとんど残さず食べ切ることができました。食材に感謝、そして買い出し組に感謝。

プールで遊ぶ

チェックインしてひと息ついたかと思えば、元気なメンバーたちは早速プールに突入。水着を持ってきた友達が「せっかくだし入ろう!」と声をかけると、待ってましたとばかりにみんな飛び込み、はしゃぎ始めました。ペンションのプールなんて普段なかなか体験できないから、テンションが上がるのも当然です。

一方で、水着を持ってきていなかった人や、単純に「今日は水に入りたくない!」という人もちらほら。そういう人たちは自然と「じゃあ夕飯の下準備でもするか」という流れになり、野菜を洗ったり、道具を出したりと、裏方に回ってくれました。

私も水着を持っていなかった組なので、キッチンでハンバーグをこねる係に。大きなボウルにひき肉を山盛り入れて、玉ねぎやパン粉を加えて、手でこねこね。プールから響いてくる歓声を背中で聞きながら、私は無心でぱこんぱこんと空気を抜いていました。

外では「絶対メイクを落としたくない!」と主張していた友達が、容赦なくプールに引きずり込まれて大絶叫。そのあと鏡で必死にアイラインを確認している姿は、ちょっと気の毒だけど正直笑ってしまいました。

さらに、普段は髪をバリバリにワックスで固めている子が、頭から水を浴びてサラサラのストレートヘアになり、全員大爆笑。プールサイドは修学旅行の夜みたいな騒ぎっぷりでした。

そんな光景を横目に、私は「肉をこねながら笑いをこらえる」という地味な作業を続けます。横では別の室内組が「調味料足りなくない?」と買い出しに出発。こうやって自然と役割分担ができていくあたり、10人旅行の強みだなあとしみじみ。

BBQ

ひとしきりプールではしゃいで疲れ果てた組がシャワーを浴びている頃、残った室内組4人でフライングBBQ開始。いざ肉を広げてみると「これ、バーベキュー用の厚切り肉じゃなくない?」とツッコミが。どうやら薄切り肉が大量に混じっていたらしく、それは焼きそば用に回すことにして、ステーキ肉をハサミで切りながら網の上に並べました。

その後はシャワーから出てきたプール組と合流し、いよいよ本格的に夕飯の準備がスタート。野菜を切る人、焼く人、飲み物を注ぐ人と、役割が自然と割り振られていくのが面白いところ。普段は料理しなさそうな友達が包丁を器用に扱っていたり、逆に「任せて!」と豪語していた人が焦がしまくったりと、意外な一面が見えて盛り上がりました。

そしてついに完成した食卓には、いろんな種類の肉、焼きそば、焼き野菜、そして買ってきたパックご飯まで並び、豪華さに歓声が上がります。炭火で焼いた肉の香ばしさと、外で食べる開放感が合わさって、ただのスーパーの食材が何倍にもおいしく感じられるから不思議です。みんなで「うまっ!」と叫びながら、次々と肉を頬張っていました。

意外だったのは、実家暮らしの人が多いのに、みんな意外と料理が得意だったこと。火加減を調整したり、味付けを工夫したり、それぞれが自然と活躍していて、見ていて頼もしかったです。やっぱり大人数で食べるご飯は特別だなあと実感しました。

お腹いっぱいになって後片付けを済ませたあとは、みんなそれぞれ自由行動。夜の1時ごろには大半がベッドに入り、私は「今日はよく遊んだし、さすがに全員もう寝るだろう」と安心して眠りにつきました。ところが翌朝聞いた話によると、私が寝たあとに再び人がぞろぞろ起きてきて、カードゲーム大会が始まっていたらしいのです。UNOや大富豪で盛り上がり、爆笑しながら夜更かしを楽しんでいたとのこと。

2日目

津波警報で起床パジャマで避難

それは本当に最悪な目覚めでした。まだ眠気が残る朝8時頃、いきなり部屋中にけたたましいアラーム音が鳴り響きました。私たち全員のスマホから一斉に「津波警報です!」と警告音が鳴り、同時に市内放送のスピーカーからも緊急のアナウンス。寝ぼけていた頭が一気に現実に引き戻されました。

なんとその日は、遠くカムチャツカ半島で大きな地震が発生し、その影響で日本の太平洋沿岸のほとんどに津波注意報・警報が出ていたのです。私たちが泊まっていた九十九里浜は、まさにその津波警戒地域のど真ん中。テレビをつけて状況を確認すると、画面のテロップにははっきりと「九十九里浜」という文字。しかも「10時半頃に最大3メートルの津波が到達する恐れ」と報じられていて、背筋が凍りました。

「やばいやばい、今すぐ逃げなきゃ!」と、さっきまで眠そうにしていたみんなが一斉に飛び起きます。メイクもせず、髪もボサボサ、服はほぼパジャマのまま。それでもとにかく命が優先です。大慌てで荷物を最低限だけつかんで、全員で車に飛び乗りました。

「とりあえず海から離れよう!」という判断で、私たちは2台の車に分かれ、それぞれ千葉の内陸を目指すことに。ハザードマップをスマホで確認しながら、できるだけ標高が高く、海から遠ざかるルートを探します。普段はのんびりとした田園風景にしか見えない道路も、そのときは「とにかく無事に逃げ切りたい」と必死にアクセルを踏む道に変わっていました。

車内の空気は一気に緊張感に包まれ、さっきまでの旅行気分は跡形もなし。誰も冗談を言わず、ただ「次の交差点はどっち?」「ここ曲がった方がいい?」と真剣にナビを確認し合うばかり。安全な場所に着くまで、全員の心臓がドキドキと早鐘のように鳴っていました。

イオンで作戦会議

とりあえず「とにかく海から離れなきゃ!」ということで車を走らせ、私たちがたどり着いたのは幕張の方にある、ばかでかいイオン。まさに避難所みたいに広くて安心感があり、まずはここで一息つくことにしました。

全員がまだパジャマに近い格好だったので、正直ちょっと浮いていた気がしますが、そんなことを気にする余裕はありません。とりあえずフードコートへ直行し、みんなでサーティーワンを買って甘いものを補給。冷たいアイスを食べていると、ようやく心が落ち着いてきて、少しだけ旅行気分が戻ってきました。

ここで改めて「さて、2日目どうする?」という作戦会議を開催。本来の予定では、海浜幕張にある温泉施設でゆっくりリラックスするつもりだったのですが、なんせその施設は海の目の前にあるだけあって、この日は津波警報の影響で臨時休業に。仕方がないとはいえ、ちょっとショックでした。

でも「せっかくみんなで来てるんだから、やっぱりお風呂には入りたいよね」「のんびりしたいよね」という意見が多数派。結局、海沿いではなく内陸の方にある温泉を探し、そこに行こうということに決まりました。スマホで候補を出し合いながら、旅行計画を柔軟に変えていくのもこういう旅ならではです。

気づけばもう夕方近く。結局2日目は、午前中の避難と長時間の移動でほとんどが潰れてしまった形になりました。それでも、無事に全員そろって笑いながらアイスを食べられているだけで十分ありがたい気持ちになりました。改めて運転を担ってくれたドライバーのみんな、本当にお疲れさま。あの状況で車を出してくれたおかげで、こうして次の行き先を考える余裕が持てたんだと思います。

温泉でリラックス。はちみつパックに溺れる。

ようやく辿り着いた温泉は、思った以上に大きくて清潔感があり、私たちの疲れを癒やすには十分すぎる施設でした。男女に分かれて暖簾をくぐると、ふわっと立ちのぼる湯気と温泉特有の匂いに包まれ、思わず全員が「はぁ〜」と声を漏らします。

大浴場の湯船に浸かると、朝からの慌ただしい避難や長時間の移動で固まった体がほぐれていくのがわかり、ようやく安心感を取り戻せました。露天風呂やサウナも揃っていて、まるでここだけ日常と隔絶されたような別世界。みんな思い思いに温泉を満喫していました。

その日、特に目を引いたのが「寝ころび湯ではちみつパックできます!」という張り紙。美容に敏感な女子3人はさっそく挑戦。横一列に寝転がりながら顔にぬりぬり・・・とここまでは良かったのですが、次第に私はある違和感を覚え始めました。

――目が沁みる。沁みすぎる!どうやら目の周辺に塗りすぎてしまったらしく、涙がじわじわ溢れてきます。さらに慌てて口を動かしていたら、うっかり唇の端からパックが侵入。はちみつだから甘いはずと思いきや、なぜか苦い・・・。口をパクパクさせて苦しんでいる私を見て、隣の友達は大爆笑。裸で温泉に浸かりながら、顔中はちみつまみれでもがいているのだから、確かにかなりシュールな光景だったのでしょう。私自身も涙と笑いでぐちゃぐちゃになりながら「もう二度と目元には塗らない」と心に誓いました。

その後は3人で「気を取り直そう」とサウナへ移動。熱気に包まれながらぼんやり座っていると、備え付けのテレビからは延々と津波警報のニュースが流れていました。まさに私たちが泊まっている九十九里浜周辺が中継されており、現地にいる自分たちの状況が改めてリアルに突きつけられます。「これ、ペンションに戻って大丈夫かな……」と小声で話し合いながらも、熱と汗に包まれ、不思議と心は静かに落ち着いていきました。こうして「整う」という感覚を初めて少し実感できた気がします。

約束の時間になり浴場を後にすると、男子チームと合流。湯上がりの顔は全員ぽかぽかで、誰もが心なしか柔らかい表情をしていました。すると一人がぽつりと「なあ……お腹すいてない?」。その一言で一気に現実に引き戻されます。思い返せば朝から避難に追われ、まともに食事らしい食事をしていなかったのです。

「でもさ、初日で死ぬほど買い込んだ食材、まだまだ残ってるよ?」と女子の一人が言います。確かに無駄に外食を重ねるよりは、戻ってからしっかり消費した方が合理的。全員うんうんとうなずきかけたところで、男子二人が「いや、それは後で食べるから!とりあえず腹ごしらえ!」とレストランに直行。勢いに押され、私ともう一人の女の子もついていくことになりました。

温泉に併設されたレストランは、シンプルながら清潔感があり、浴後の客たちで賑わっていました。結局、男子二人はうどんを、女子一人はおすすめの「レモンにゅうめん」を注文。私は夜に備えて余力を残すため、軽めに餃子だけ。運ばれてきた料理はどれも湯上がりの体に優しく染み渡ります。

一口もらったレモンにゅうめんは、澄んだスープに浮かぶ薄切りレモンが美しく、味わいもさっぱり爽やか。温泉で火照った体をさらにクールダウンさせるような、不思議な清涼感がありました。「これ、家でも真似できるんじゃない?」なんて話をしながら、気づけばみんな笑顔。朝の慌ただしい避難から始まった一日でしたが、こうして温泉と食事で心も体もリセットされ、ようやく旅行らしい落ち着きを取り戻せたのでした。

帰宅、そして全力で食材を使い切る

2時間ほどのドライブを経て、ようやく九十九里浜のペンションへ帰宅。長時間の運転を担ってくれたドライバー陣には本当に頭が上がりません。みんな疲労困憊のはずなのに、玄関に荷物を置くなり自然とキッチンへ集まり、晩ごはんの準備が始まります。この切り替えの早さ、旅の仲間ならではの団結力ですね。

ただの夕食ではありません。この日は7月生まれの友達へのサプライズを仕掛ける日。さらに8月誕生日組もまとめて「便乗撮影」する予定だったので、計画はかなり大掛かり。私はロフトでこっそり飾りつけを手伝っていましたが、肝心の主役が何気なく上ってこようとするので、あたふたしながら必死で制止。「いや、今は上がっちゃダメ!」と妙に必死な態度を不審に思われつつも、どうにか計画は死守しました。

一方のキッチンでは、みんなの料理スキルが光ります。フライパンを豪快に振ってガーリックライスを仕上げる人、手際よく焼きそばを炒める人、肉を絶妙な焼き加減に仕上げる人。それぞれの個性が皿に表れていき、次々とテーブルに料理が並んでいきます。その光景を見て「なんだか文化祭の準備みたいだな」と心の中で笑ってしまいました。

私も負けじと玉ねぎの輪切りをしていたのですが、集中しすぎて無意識に包丁を高速で振っていたらしく、「お前の包丁さばき怖すぎ!」と即座に包丁を没収されてしまいました。やる気はあったのに完全に戦力外通告。結局、誰かが切ってくれた玉ねぎを横目に、私は口を動かす方に専念することに。だってせっかく並んだ料理が冷めていくのはもったいないじゃないですか。結果、みんなが必死に調理している横で、一人だけ黙々と味見と称した食事を続けていました。最低ですが最高に幸せでした。

しばらくして料理が一段落し、テーブルはご馳走でいっぱいに。炊きたてのガーリックライス、香ばしい焼きそば、ジューシーなお肉、そして色とりどりの野菜料理。普段なら到底食べきれない量ですが、二日間の移動疲れと空腹が相まって、むしろ「全部食べ尽くすぞ!」という謎の使命感が湧いてきます。全員が席に着き、ようやく乾杯。グラスがカチンと鳴った瞬間、笑い声と食欲が一気に爆発しました。

そしてクライマックス、いよいよサプライズの時間。ロフトに隠していたケーキとクラッカーを合図に持ち込み、みんなで一斉に「おめでとう!」。驚きと嬉しさが入り混じった友達の顔は、何よりも忘れられない瞬間でした。ついでに8月生まれ組も便乗して記念写真を撮り、笑い声とシャッター音でペンションの夜はさらに賑やかに。

こうして、買い込んだ大量の食材はほぼきれいに片付き、サプライズも大成功。お腹も心もいっぱいになった私たちは、ようやく「今日はよく頑張った」と肩の力を抜きました。満腹で眠くなりながら、波音が聞こえる夜の九十九里浜で過ごすこのひとときが、何よりも幸せでした。

サプライズラッシュ

ひと段落してロフトから戻ってくると、あれ?部屋が妙に静かで、誰もいません。さっきまで賑やかだったのに、友達はどこへ行ったのだろうと首をひねっていると、残っていたのは友達二人だけ。少し不思議に思いながら「みんなどこ行ったんだろうね」と話していると、その場にふと7月生まれの子が現れました。

「留学に行く皆様へ、我々からのささやかなプレゼントを・・・」と、少しもったいぶってに告げてきます。彼が開けてくれたドアの向こうに目を疑う光景が広がっていました。ベッドの上には、これから留学に旅立つ三人への寄せ書きがぎっしり書かれた色紙と、手作りの飾りが丁寧に並べられています。部屋中にふわりと漂う紙とリボンの香りと、温かい手作り感が、なんとも言えず心に染み渡りました。

思わず私は号泣。目頭が熱くなり、涙が止まらなくなります。こんなサプライズは完全に予想外で、心の奥底までぐっときました。ところが、友達たちは思いのほかクールな反応。私が泣くのを見て「うん、まあお前は泣くよね」という、極薄のリアクション。全員で泣くかと思いきや、誰もが平然としていて、まるで予測済みの展開だったかのようです。

確かに、二人目や三人目が泣いていれば全員泣くのも自然な流れ。でも実際は、私一人が感情を爆発させている状態。あまりのギャップに気まずさを感じつつも、笑いがこみ上げてきました。涙を拭きながら、「ああ、これはこれで旅の思い出として最高かも」と思わず呟きます。

色紙には、それぞれの名前や思い出の一言、留学に向けた応援メッセージがぎっしり。見るたびに過去の旅行や日常の小さなやり取りが頭をよぎり、胸が熱くなります。普段は照れくさくて言えない感謝や想いが、文字として形になって残る瞬間の尊さを感じました。

しばらく涙と笑いの入り混じった空気が流れ、部屋は静かで温かい時間に包まれます。私は一人で泣いているものの、友達たちの存在とこのサプライズによって、なんだか心が満たされ、柔らかくなった気がしました。まさに、今回の旅行で味わった最高のハイライトのひとつです。

この瞬間、思わず心の中で「ありがとう」と呟きました。泣くつもりはなかったけれど、自然に溢れる感情を受け止めてくれる仲間がいることの幸せを、改めて感じたのでした。

3日目

朝ごはんで全食材を使い切る試み

最終日の朝は、みんな遅めの10時に起床。前日の夜遅くまで遊んでいたにも関わらず、目覚めは意外とすっきりしていて、みんな自然と動き始めます。

この集団は本当にすごい。一人ひとりが自分の役割を理解し、黙々と行動できるので、誰かが特別に負担を背負う必要がほとんどありません。もし他の集団で同じ状況になったら、私一人で片付けや調理をやる羽目になりそうです。

朝食は、前日の残り物や買い置きの食材をうまく活用して作られました。フランクフルトや焼きそばを炒めてどんどん平らげ、朝からにぎやかな食卓に。作業をしながらも、みんなで「これも食べちゃおう」「あれも使い切ろう」と声を掛け合い、自然と食材を消費していきます。残ってしまった野菜もありましたが、ほとんどは完食。前日からの食材の山が、みんなの手で見事に片付けられていく様子は圧巻でした。

勝浦でサイクリング

車を走らせること約1時間ほどで、自転車レンタル屋さんに到着。さっそく自転車を選びます。チャレンジャーな男子二人はマウンテンバイクに挑戦。険しい山道を登る気満々です。一方、私たちは電動自転車を借りました。初めての電動自転車でしたが、これが本当に便利!漕ぐ力をあまり使わずに坂道もスイスイ登れて、体力に自信がない私でも安心です。

自転車で走り抜けた道のりは、体力的には程よく疲れるけれど、心はすっきり。最後に海を眺めながら、仲間と「来てよかったね」と笑い合い、旅の締めくくりにふさわしいひとときを過ごしました。

夜は手持ち花火でしんみり

日が暮れたころ、私たちは稲毛海岸に到着しました。ちょうど夕暮れ時で、空がオレンジ色に染まり、波の音が心地よく響いています。どうやら稲毛海岸は手持ち花火をしても大丈夫な珍しい海岸らしく、私たち以外にも数組の若者が集まって思い思いに花火を楽しんでいました。

手持ち花火は派手ではないけれど、静かでしんみりした時間も感じられるのが魅力です。海岸に漂う潮の香り、友達と肩を寄せ合って笑ったり、花火の火を見つめながら静かに会話したりするひととき。日常では味わえない、この旅ならではの小さな幸せが心に残りました。

千葉を駆け巡る3日間

九十九里浜に始まり海浜幕張、勝浦、稲毛海岸など、千葉じゅうを駆け巡る3日間でした。

きっと一生忘れません。

だに

だに

立教大学 経営学部 国際経営学科

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