大学を3年で卒業!早期卒業制度を勝ち取った先輩が成し遂げたこと(前編)

早期卒業制度」をご存知でしょうか。

4年間の大学課程を3年あるいは3年半で履修し、学士の学位を取得するというものです(大学3年次終了時に大学院に進学する「飛び入学」とは異なります。飛び入学制度では大学は中退扱いとなります)。

あまり知られていない制度ですが、この制度を導入している大学は一定数あり、挑戦している学生さんもいます。しかし、短期間でたくさんの講義をこなしていかなればならない厳しさから、断念する人も多いのです。

今回は、大分大学理工学部で早期卒業を成し遂げた竹下大貴さんにお話を伺いました。竹下さんが高校生時代、東進衛星予備校 玉名寺畑校で指導を受けた中村圭一先生にも同席してもらい、竹下さんの過去も振り返ってもらいました。

大学の授業に大学院入試、さらにバイトやサークルと休む間もない日々を走り抜ける竹下さんの信念に迫ります。

竹下大貴さん
大分大学 理工学部 電気電子工学コース 大学4年生。大学2年次に大学3年生の内容まで履修し、大学4年に進級できる早期卒業制度を活用し、早期卒業予定。春からは九州大学大学院に進む。熊本県立玉名高校出身、東進衛星予備校 玉名寺畑校で指導を受ける。

「とにかく研究がしたい!」目標のためなら、週30コマの授業も頑張れる

――聞くところによれば、大分大学では初めての早期卒業生だそうですね。

【竹下】ある先生が「早期卒業した学生は初めて」とおっしゃっていました。その先生は学生時代も含めて大分大学に50年ぐらいいらっしゃるんですけど。なので、電気電子コースでは初めての早期卒業生です

――ご両親や周囲の人たちも相当びっくりしたでしょうね。

【竹下】「すごいね」と言ってもらえたので、うれしかったですね。あと、このままいけば首席卒業できそうというのも。

【中村】彼は本当にすごいんですよ。

――すごいですよね。今日はぜひ、そんな竹下くんのこれまでの努力やモチベーションについていろいろ聞かせてください。まず、早期卒業制度のことから伺いたいのですが、3年で卒業するということは、3年生の授業も2年生で取ってしまうんですか。

【竹下】そうです。2年生に上がった段階で早期卒業を志望する書類を出して、2年生で2年と3年両方の授業を取っていくんです。さらには、条件として全てのテストで80点以上を取らなければいけないんです。2年生のうちに3年生の科目も単位を取らなければならない上に、テストで高得点を取らないといけないのがとても大変でした。

――そういう制度があるなんて知りませんでした。

【竹下】僕もこの制度を知ったのは入学時のガイダンスの時でした。早期卒業をしたくて大分大学や電気電子コースを選んだわけではないんです。

――誰でも申請できるんですか。

【竹下】誰でも申請できるし、毎年挑戦する人はいるんですが、実際に3年で卒業というのはなかなかできないみたいですね。僕も最初は、難しいからと反対されていましたね。実際、リスクはあるんです。

――スキップするメリットは何があるんですか。

【竹下】自分の中で一番メリットと感じたのは、1年早く研究ができるようになることです。僕は入学当初から「研究がしたい」と考えていました。確かに、普通に4年生になっても研究はゆっくりできるけれど、1年間がもったいないと思っていました。1年分の学費が浮くから親孝行もできるのも、自分にとっては大きかったですね。

あとは、留学を考えている人なら、卒業が早まった分で留学できるのはメリットだと思います。

【中村】授業は、1週間で何コマぐらいあったの?

【竹下】多いときは1日4、5コマぐらいなので、1週間で30ぐらいでしょうか。

【中村】専門学校みたいに授業がびっしりだね。

――それって、サークルやバイトはできるんですか。

【竹下】はい。もともと大学1、2年の時はバトミントンのサークルに入っていたし、3年生になって、友達にフットサルのサークルに誘われたので、バトミントンを辞めてそっちに入りました。バイトは、塾講師をしています。

――サークルしてバイトもして、さらに授業もたくさん入っていて、すごくきつかったんじゃないですか。スキマ時間も全然ないですよね。

【竹下】もう、超きつかったです。起きている間はレポートをやって、さらに授業の準備をして、授業に出て、レポートを出して……その繰り返しです。

――授業は「出るだけでいい」というものでもないですしね。
確か、竹下くんってコロナが流行してから最初の大学1年生ですよね。そうなると、最初は対面授業がなかったんですか。

【竹下】そうなんです。ほとんどなくて、2年生の時に徐々に対面授業も始まって、2年の後期にはほとんど対面授業になって、今年から全部が対面授業になりました。

――もしかして、オンライン授業だったから助かった部分もありますか。

【竹下】そんなに変わらないです。逆に、先生に質問に行きたくても、「メールでのみ質問を受け付けます」ということもあったし、そうすると実際にお会いできる先生に対してもちょっと躊躇したので大変でした。だから、オンライン授業って意欲的な人にとってはきつかったかもしれないですね。「オンラインだとPCの前で寝ていてもいいから」と思う人もいるかもしれないですけど、勉強をちゃんとがんばりたいという人にとっては向いていなかったのでは、と思います。

――なるほど。休みはどうでしたか。あまりなかったんじゃないですか。

【竹下】休みはなかったです。

【中村】夏休みや春休みは取れたの?

【竹下】取れていましたよ。

【中村】でも、学校があるときは…。

【竹下】はい、死んでいました。中村先生の前で申し訳ないんですけれど、高校時代よりずっと勉強していたと思います。1日中勉強していました。

【中村】全然申し訳ないことないよ。

――それに一人暮らしなんですよね。

【竹下】一人暮らしです。

――大変ですよね。よく心が折れなかったなと思います。

【竹下】そうですね、いろいろな人からしょっちゅう言われるんです。「途中であきらめたりしなかったの?」と。でも、そんな気持ちもなかったですね。つらいのはつらいけど、目標のためなら頑張れるってことで。

勉強が好きで打ち込んだ高校時代、大学入試の失敗もすぐに切り替えた

――大分大学は第1志望だったんですか。

【竹下】いや、もともと九州大学を目指していたんです。でもセンター試験で失敗してしまって、大分大学を受けました。

【中村】竹下くんが大学入試でこんなに苦労するとはだれも思っていなかったからね。周りの人間もみんな、「は?」って思っていました。

――緊張してしまった、とかですか。

【竹下】うーん、なんでしょう。会場では、ダメだったとはあまり思わなかったんですけどね。全然解けなかったとも別に思わなかったです。いつも通りにやったつもりでいたんですけれど、自己採点したらすごく悪かったんですよ。すごくショックで泣いていましたね。

――そこからどうやって気持ちを切り替えたんですか。

【竹下】もともと自分はけっこう切り替えが早いほうなんです。くよくよしたらもったいないと思っているので、ダメだと分かってから後日、もう勉強していましたね

――なるほど! ところで、なぜ最初は九州大学を志望していたんですか。

【竹下】最初はあこがれでした。5歳ぐらいの時、福岡の高速道路を通っているときに九州大学が見えて、両親が「この大学はすごいんだよ」と言っていたんです。それがキラキラして見えて、「大学生になったら、ここでがんばりたいな」と思ったんです。その時のキラキラしたイメージがずっと自分の中にありました。

それで、実際に大学を選ぶとなったときに九州大学のオープンキャンパスに行って、「研究施設がすごい」「いい大学だ」と知り、「実際に九大での生活を実現できたら」とすごく考えるようになったんです。

――なるほど、そういう原体験みたいなものってありますよね。じゃあ、5歳ぐらいからずっと、「九州大学っていいな」と思いながら頑張ってきたんですね。理系に進んだのはどういう理由ですか。

【竹下】高1の時点で、数学など理系教科の出来が良かったのもあったし、先生と面談したときに「理系が向いている」と言われたのもあるし。
でも、もともと夢があったということではないんですよ。大学生になるまで、これといって夢はなかったです。

――高校時代はどれくらい勉強していたんですか。部活は入っていましたか。

【竹下】部活はサッカー部に入っていたけれど高2の夏に辞めて、そこからはずっと帰宅部でした。部活に入っているときは、勉強は1日2時間ぐらいですね。あと、2年生の時には学校の近くの塾に入っていました。当時は、塾が終わったら家族に迎えに来てもらっていたんです。家が遠かったんです。それで、僕には双子の兄がいて兄も近くの東進に通っていたので、2人で迎えを待っていたんですが、その後、僕は塾に1年もいないで辞めてしまって、でも兄の塾が終わるまでは家に帰れないから、東進の近くのファーストフードで夜の9時ぐらいまで2時間ほど、ドリンクバーを注文して勉強していました。

部活を引退してから、3年になったくらいで僕も東進に入りました。そのころは学校が終わってすぐ塾に行って、夕方6時ぐらいから最低でも4時間は勉強していたと思います。

――勉強は得意なほうだったんですか。

【竹下】得意というか、好きでした。

――学校での成績、テストなどはどうだったんですか。

【竹下】テストでは、上位だったと思います。

【中村】そう、だから、彼はすごいんですよ。

工学と医学の融合分野で自分の夢をかなえたい

――電気電子コースって、どんなことを勉強するんですか。

つづき(後編)はこちら

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ウカルメ編集部

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