私立大学の入学試験まであと1か月を切りました。
焦って逆に勉強が手につかなくなっている受験生も多いのではないでしょうか。
逆に何をしていいかわからない。どの科目をやれば、どんな勉強をすれば・・・。
実際。2年前に受験生をしていた私もそうでした。
結論から申し上げると、「社会系科目・理系科目(暗記系)」をやることをお勧めします!
今回の記事では、私や友達の実体験を基に、今この時期やるべき勉強法を紹介していきます。
私自身、そして周りの友達の多くが選択科目で世界史Bを選択していたため、今回の記事は世界史B選択者を主に対象にしています。
目次
なぜ「直前期は世界史」なのか

学校でも塾でも、ありとあらゆる受験系インフルエンサーを見ていても、多くの人が口をそろえて「大学受験の直前期は世界史をやるべき」と言っています。
私は3つの理由があると思っています。
暗記科目が最も伸びやすい時期だから
直前期は、新しい解法や思考力を身につける長期的な時間を要する勉強よりも、どちらかというと短期的に多くの知識を記憶していく勉強の方が身に付きやすいです。
単元別・苦手分野を固めるだけでも、点数が一気に伸びる
世界史は範囲が広いため、すべてを完璧にするのは難しいですが、逆に言えば「落としやすい分野」を対策するだけで大きな効果があります。
文化史や特定の地域史など、自分が苦手な分野を把握し、そこを重点的に復習するだけで、過去問の点数が大きく変わることも珍しくありません。
実際私自身も、元々直前まで世界史の模試や過去問の点数が安定していなかったのですが、苦手としていた古代ギリシア・ローマ時代をノートにまとめなおしたり、毎日一問一答で必ず触れるようにしてみたところ、必ず落としていたその時代の問題を確実にとれるようになり、結果的に得点を伸ばすきっかけになりました。
試験開始の直前まで点数を伸ばせる科目
試験会場に向かう直前や、試験開始1時間前に見直した一問一答やまとめノートの内容が、そのまま出題されることもあります。最後まで粘って勉強した分だけ、得点につながる可能性が高い科目です。
これは、私自身の経験からも強く実感しています。実際に私は、試験直前に開いて確認していた一問一答の範囲が、ほぼそのまま本番で出題されたことがありました。その結果、その大学の世界史で非常に高い得点を取ることができ、合格につなげることができました。
直前期1か月前の世界史のリアルな状態

実は私自身、世界史でいわゆる「プチ逆転合格」を経験しました。
直前期の私の世界史事情・成績推移
12月時点の私の世界史の偏差値は50〜55程度でした。特別低いわけではありませんが、決して高くもなく、志望校であった立教大学経営学部の合格基準には明らかに届いていない状態でした。このままで本当に間に合うのかと、強く不安を感じていたのを覚えています。
1月になると、共通テストの過去問では6割から8割程度を前後するようになりました。しかし、年度や問題との相性によって点数のブレが大きく、合格点の前後を行ったり来たりしていました。本番の共通テストでも得点は7割程度で、「劇的にうまくいった」という感覚は正直ありませんでした。
それでも、2月に受験した私立大学はすべて合格することができました。個々の世界史の点数ははっきり覚えていませんが、いずれも合格点を上回る得点を取れていたはずです。12月の時点から考えると、自分でも驚くような結果でした。
私が直前期に実際にやっていた世界史勉強法
使用していた参考書・問題集
- 斎藤の世界史B一問一答
- HISTORIA(ヒストリア)
- 共通テスト予想問題集(河合塾出版の黒本と学校で配られたパックファイヴ)
- 志望校・併願校の過去問
直前期は、新しい教材に手を出すよりも、信頼できる参考書を繰り返し使うことを意識していました。
12月
基礎知識の総整理と弱点の洗い出しを中心に勉強していました!
まず、『HISTORIA』を1周しました。ここで重要なのは、ただ読むだけで終わらせないことです。問題を解いて間違えた箇所や、あいまいだった部分は、スマホの単語帳アプリに記録していました。私は「WordHolic」というアプリを使い、表に問題文、裏に答えを書く形式で暗記カードを作成していました。そして、この単語帳は毎日必ず確認していました。
学校の授業については、受け身にならないことを意識しました。
一問一答や教科書を手元に置きながら授業を受け、先生が強調したところや「ここは大事」と言った部分は、一問一答に直接書き込んだり、印をつけたりしていました。授業も直前期の大切な復習の場として活用していました。
また、過去問や過去の模試で間違えた問題については、そのまま放置せず、該当する範囲を一問一答で復習し、簡単にノートにまとめていました。細かくきれいにまとめる必要はなく、「なぜ間違えたのか」がわかる程度で十分です。
さらに、これまでに受けた模試をすべて解き直しました。一度解いた問題でも、時間が経つと忘れていることが多いため、解き直しは非常に効果的でした。
一気に過去に受けた模試を復習することで、自分の間違えやすい問題の傾向が明らかになったり、初めて模試を解いた時よりも成長を感じられたりとった意外なメリットもあったりします。
1月
知識の定着と実戦演習を意識した勉強をしていました。
引き続き『HISTORIA』を周回し、スマホにまとめたオリジナル単語帳(間違えた問題をまとめた)も毎日確認していました。直前期は、毎日世界史に触れることを強く意識していました。
というか、ほとんど世界史しかやっていません。
1日7,8時間ほど勉強していたのですが、その5時間ほどを世界史に費やしていました。
共通テスト対策は、予想問題集を中心に演習を行いました。学校で配られた5回分の予想問題集に加えて、自分で購入した共通テスト予想問題集も解きました。
本番と同じ時間を意識して解くことで、時間配分の練習にもなりました。
予想問題集で間違えた問題は、そのままにせず、必ず一問一答で該当範囲を解き直しました。
また、『HISTORIA』と同じ方法で、間違えた問題をスマホの単語帳に追加し、繰り返し確認していました。
2月
共通テストが終わった後は、勉強の中心を志望校・併願校の過去問対策に切り替えました。
過去問を解いて間違えた範囲は、『HISTORIA』で該当箇所を確認し、もう一度解き直しました。また、これまでに作成したスマホの暗記カードを使って、『HISTORIA』で間違えた部分の最終確認を行いました。
さらに、一問一答やyoutubeを使って、苦手だった文化史の最終確認を行いました。
多くの予備校でこの時期は文化史の詰め込み講座が開講されます。
予備校に通っている人で文化史が苦手な人はぜひ受講することをお勧めします。
予備校に通っていない人も、予備校に通って講座を受験するライバルに負けないよう、ついおろそかにしてしまいがちな文化史にはじっくり向き合いましょう。
直前期にやらなかったこと・思い切って捨てたこと

直前期になると、「これもやらなきゃ」「まだ足りないかも」と不安になり、勉強法がぶれてしまいがちです。
私も気持ちが不安定になるあまり逆に勉強が手につかず、机の端にあったアンミカのポジティブカレンダーをぼーっと眺めてばかりいました。
そんな私を見ていた当時の予備校の先生は、「直前期だからこそやらないことを決めるように」とアドバイスしてくれました。ここでは先生のアドバイスを基に、私が意識的に捨てたことを紹介します。
新しい参考書・問題集に手を出すこと

書店に行くと、魅力的な世界史の参考書がたくさん並んでいますが、「これをやれば点が伸びるかも」という期待はほとんどの場合、幻想です。
youtubeでもやたら参考書ルートとやらをまとめた動画が蔓延していますよね。「これをやらないと落ちる」だとか、「これをやればのびる」だとか、そういった情報に気持ちが揺さぶられがちです。私も実際そうでした。
新しい参考書は、内容を理解するまでに時間がかかり、結局中途半端になってしまいます。
私はすでに使い慣れていた『HISTORIA』と一問一答に集中し、「今ある知識を確実にする」ことを優先しました。
ノートをきれいにまとめ直すこと
ノート作りは一見勉強しているように感じますが、直前期に必要なのは「覚えること」と「解けるようになること」です。
私は、間違えたポイントだけを簡単にメモする程度にとどめ、時間をかけてまとめる作業は捨てました。
その分、問題を解く時間と復習の回数を増やしました。
自分がわかればいいんです。いちいちカラフルにしたところで、色遣いを考えている間に覚えられる単語って何個もあると思います。
一通り全部を完璧に覚えようとすること
直前期に「全部を完璧にしよう」とすると、確実に破綻します。私は、出題されたところ・間違えたところだけを重点的に復習するようにしていました。
過去問や模試、予想問題集で出てきた範囲は優先的に復習し、出ていない細かい知識は思い切って後回しにしました。
実際私もこの時期は、膨大なページの一問一答やヒストリアを見て、「まだまだ曖昧な箇所多いし、このままで本当に大丈夫なんだろうか・・・」と焦って憂鬱になっていました。
結論から言うと、多くのMARCH生はすべての範囲を完璧に仕上げきることなく、受験を終え、MARCHに入学しています。焦ることはありません。
焦る私に予備校の先生が言ってくれたのが、
「世界史は誰も解けない問題で差が付くんじゃなくて、みんなが解ける問題が解けないときに差がついてしまうんだよ」
無理に応用まで、細かい知識まで詰め込む必要はありません。
時間をかけてそういう知識を詰め込むくらいなら、自分の苦手な箇所、模試で落としてしまった箇所を復習しましょう。
一問一答でいうところの☆1つではなく、むしろ☆2つ、3つレベル(斎藤の世界史一問一答の場合なので他の参考書は表記が違うかも)を固めましょう。
世界史は「攻める」教科ではなく、「守る」教科です。
参考書を読むだけ
必ず問題を解き、一問一答や暗記カードで「思い出す作業」をするようにしていました。
あるいは、簡単にノートの図でまとめることがおすすめです。
文章をまるまる写す必要はありません。
私はパッと見て自分がわかる、人に説明できる程度に思い出せるようなノートをまとめていました。
世界史を学んでその後の生活に役立ったこと
受験勉強のためだけに必死で勉強していた世界史。
よく大人が、「学生時代に勉強したことなんて誰も覚えていない。所詮受験のためだけで、将来役に立たない。」なんて言っているのをよく見かけますが、実際私はそんなことないと思いますよ。
旅行や留学が、ただの観光ではなくなった

気づけば、稼いだお金はほとんど旅に消えていき、大学入学後だけでも韓国、台湾、ベトナム、ドイツ、フランス、チェコ、オーストリア、スロバキアなどなど、10か国以上の国を訪れています。
今はドイツで交換留学中です。
世界史を学んでいてよかったと感じるのは、こうした旅の一つひとつが、単なる観光で終わらないことです。
有名な建物や街並みを見て「きれい」「すごい」で終わるのではなく、「どうしてこの場所に、こんな建物が残っているんだろう」と自然に考えるようになりました。
それだけでなく、特別な観光地でなくても、街を歩いているだけで楽しいんです。
現地の人たちの暮らし方や街の雰囲気を見ながら、「この生活スタイルは、昔のどんな歴史の延長線上にあるんだろう」なんて考えているだけでも楽しい。
世界史の知識があるだけで、旅行中の景色や人々の暮らしが、背景のあるものとして立ち上がってきます。

世界のニュースが遠い出来事ではなくなった

世界史を学んでいると、さまざまな国の戦争や政治的対立、社会問題について知る機会が増えますよね。
私自身も、最初は教科書の中の出来事として覚えていたものも、勉強を続けるうちに、「これはもう終わった話ではないのかもしれない」と感じるようになりました。
ドイツに留学している今、その感覚はさらに強くなっています。
現地で出会ったイスラエル出身の留学生の友達とは、政治の話や、それぞれの国が抱えている問題について、自然と深い話をするようになりました。今では彼が一番の私の親友です。
立場や感じ方が違う部分もあるけれど、世界史の前提知識があったからこそ、話の背景をある程度理解した上で耳を傾けることができたんだと思います。もし何も知らなかったら、話題にすること自体を避けてしまっていたかもしれません。
ニュースの向こう側にいるのは、数字や国名ではなく、実際にそこで暮らしている人たちです。そのことを実感できたのは、歴史を通して世界を見てきたからだと思う。教科書で学んだ出来事が、目の前の友達の話とつながった瞬間、世界は急にぐっと近づきました。
歴史的に、国境って山や川なんかに沿って引かれる傾向にあるのですが、実際ドナウ河でハンガリーとスロバキアの国境が分かれている様子を最近の旅行中に目撃して感動しました。
今は知識の詰め込みが多くてあんまり楽しくないかもしれませんが、将来の旅行などで知識と経験が結びついた瞬間、何とも言えない高揚感が湧いてくると思いますよ。
会話の引き出しが増えた

世界史を学んでいて、思いがけず役に立ったと感じているのが、日常の会話の場面です。知識として前に出るわけではありませんが、会話の中で自然と使える引き出しが、いつの間にか増えていました。
以前、外国人客の多い洋楽バーでバーテンダーとして働いていたことがあります。
さまざまな国から来たお客さんと話す機会があり、その人の出身地や歴史的背景を少しでも知っていると、会話の広がり方がまったく違いました。
ただ「どこから来たんですか」と聞くだけでなく、「あの国、地域はこういう素敵な場所がありますよね」といった前提を踏まえて話すと、とても嬉しそうにしてくれる方が多かったです。自分の国を理解しようとしてもらえている、と感じてもらえたのだと思います。
中には、会話がだんだんと意見交換のようになり、ディベートに近い形に発展することもありました。
また、目上の人と話しているときに、時事問題や国際ニュースが話題に上がっても、内容についていけるようになりました。すべてを詳しく説明できるわけではありませんが、「なぜそうなっているのか」をある程度理解しているだけで、会話に安心して参加できます。そ
さらに、映画や小説を楽しむときにも、世界史の知識は役立っています。物語の背景にある時代や国際関係がわかることで、登場人物の行動や価値観に納得がいき、作品をより深く味わえるようになりました。世界史は、会話や物語を静かに支えてくれる、頼もしい引き出しの一つになっています。

