【GW明けの五月病を予防!】現役東大生が語る「東大生」になることと大学で学ぶ意義とは?

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みなさんこんにちは!東京大学文学部3年のあっぱれです。

新学期開始から一ヶ月、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

これは新学期あるあるですが、この時期が一番モチベーション高いですよね。新しい環境にも触発されて、気合入りまくりです。

ただ、残酷な真実をお伝えすると、そのモチベーションは十中八九、維持できません。これを読んでいるみなさんにも心当たりはあるはずです。

「五月病」

これはもはや日本の国民病です。ゴールデンウィークって本当に絶妙なタイミングでやってくるのです。

それでも頑張る全国の学生さんを応援したい!

「今年こそやってやる!!」を今年こそ実現しましょう!そこで今回の記事!

今回のテーマは東京大学。実際の体験を通して、学校の先生からは聞けないリアルな東大をお伝えできればと思います!

また、最後には大学で学ぶ意義にも少し触れているので、この記事が皆さんの進路選択の一助になれば幸いです。

同じ日々の繰り返しでは、目的意識が欠如してモチベーションがずるずる後退していきます。この時期にもう一度進路について考えることで、あなたの目的を再確認し、ゴールデンウィーク明けから独走してしまいましょう!

※この記事に書いてあることには僕の個人的な考えや意見も多分に含まれていますので、あくまで参考程度にお楽しみいただければ幸いです。

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東大にはどんな人がいるの?

東大と偏見

早速ですが、みなさんは東京大学やその生徒に対してどんなイメージを持っていますか?

「頭いい!」「天才!」

東大は一般的にも日本一の大学と呼ばれることが多いですよね。

その一方で

「変人」「ガリ勉」「コミュ障」

最近はテレビの影響も強く、東大生はなんかよくわからないけどちょっと変、みたいなイメージをもたれている人もいるかもしれません。

だけどこの場を借りて言わせてほしい、、、

東大生にも普通のやつはいっぱいいる!!!

知らない人も多いのですが、そもそも東京大学は1学年およそ3000人の学生が所属しています。意外と多いでしょ。それが全員天才で変人だったら、ちょっと日本心配になるでしょ。

だから東大にも普通の人はいっぱいいるんだよ。というかむしろ普通の人ばっかりです。

それでも東京大学に進学するということは「東大生」という画一的なレッテルを貼られることを意味します。

日本一であるがゆえ、東大という環境には上限がありません。つまり、すごい人はとことんすごい!でも周りから見れば自分もそのすごい人と同じ「東大生」なわけです。

これは平凡な東大生の僕にとってはなかなか悩ましい問題でした。良くも悪くも「東大生フィルター」がかけられてしまい、初めて会う人からは、「東大生なのに〇〇」とか言われてしまうのです。

何でや、東大関係ないやろ!

「東大生になる」ということは受験戦争を勝ち抜いた栄誉でもありますが、同時に重たい十字架でもあると感じます。結構重たい、、、

よくある自己紹介での「一応東大です」問題ですが、これは非常に難しい。

本当に東大生と名乗るのが恐れ多くて「一応」をつけちゃう人もいるので多めに見てください(笑)

圧倒的有名進学校率

やはり東京大学には各地方のトップが集結してきます。その中でも開成や灘など誰もが知る名門校出身の人の数は桁違い。また、有名塾の東大進学コースで勉強していたという人もとても多かったです。東京や大阪など都市部には、東大進学専門の塾もあるのだとか。

その結果どうなるかというと、入学する前からすでにそういった人々の間でネットワークが構築されていきます。さらに彼らの最大のメリットは頼れる先輩も東大にいること!これはもうずるい。。。

東大では試験対策プリントを生徒独自で作成する風習があるのですが、そういったものも大抵は彼らから流通します。期末試験はさながら情報戦の様相を呈しているのです。

では地方出身の人の肩身が狭いかといわれたら実はそんなこともありません。

東大にはクラス制度があります。1クラス30人ほどで、4月には「オリ合宿」といって、先輩方に旅行に連れて行ってもらえる機会もあるので(コロナの影響で現在はやっていない)、そこで一気に仲良くなれます。

大抵は各クラスに有名私立出身の学生がいて、裏ネットワークを通じて他クラスから試験対策プリントを引っ張ってきてくれます。試験前の彼らは神のような扱いを受けます。

また、地方出身の学生も意外に多く、僕のクラスでは半分くらいが地方出身者でした。

男女比率

また、東大の由々しき問題の一つに学生の男女比率があります。

なんとその男女比8:2

最も女子学生の比率が少ないと言われている理科一類では1クラスに女子が1~2人しかいないという事態も結構あります。

これもおそらく意外と知られていない事実ではないでしょうか?

僕は地方出身だったのであまり実感がなかったのですが、やはり都市部の私立校は進学校であればあるほど、男女別学であることが非常に多いです。東大の男女比率の改善には、中高の男女共学化が必須だと感じます。

とはいえ女性の方でも、インカレサークルやアルバイトなど、学内に限らず同性の友人を作る機会はいくらでもあるので、男女比を理由に東大を諦めることはしてほしくないなと思います。

東大にはどんな制度があるの?

進学選択

東大の特徴的な制度の一つとして、進学選択制度というものがあります。

これは、ひとことで言うと、入学してから行きたい学部を選べるというものです。

1,2年次は全員が「教養学部」の生徒として、駒場にあるキャンパスで様々な分野の学問に触れ、3年生から、かの有名な赤門のある本郷キャンパスで学部に分かれてより専門度の高い授業を受けられます。

自分の興味関心が定まっていない、という学生にとっては願ってもない話のように聞こえますよね。

実際に文理関係なく興味のある授業をとることができるのは、この制度の最大のメリットだと思います。以前生物学の授業をとったのですが、そこで学んだ進化論の学説に関する知識は、後の専門課程でも活かすことができました。

でもこれはあくまで進学選択の良い面、高校の先生や大学のパンフレットが教えてくれる進学選択に過ぎません。。。

進学選択を実際に体験した身としては、この制度は意外と手放しに喜べる点ばかりではないように感じています。今回はこの制度に潜む闇を暴いていきます。

進学選択の闇

周りが賢すぎる

割とこれがシンプルにして最大の闇です。半分は冗談ですが半分は本当です。

進学選択は教養学部での成績に応じて、成績がいい人順に学部を選べるシステムになっています。逆に言えば成績が良くないと自分の学びたい学部に行けません。

そして競争相手は全員東大生。全国から集められた精鋭。競争に次ぐ競争。

個人的に、大学に入ってから学びたいことをじっくり考える余裕はあまりなかったと思います。

「追い出し」

進学選択では、進学に必要な授業数(単位取得数)が決まっています。

成績は一つ一つの授業に対してつけられるので、良い成績の授業もあればその逆もあります。それらの成績が平均されて、その点数で他の東大生とバトルするわけです。

そこでなんとか志望の学部に行きたい東大生は、悪い成績を良い成績で塗り替えようと奮闘します。これが「追い出し」です。要するに、余分に授業を受けることで、良い成績の授業を悪かった成績の授業と取り替えられるのです。

これはすごく複雑なので、どれだけ説明しても混乱を招くだけですが、何が言いたいかというと、良い成績を取りたいがために授業をとりまくるという現象が発生してしまうのです。

もうこれは本末転倒。本来自分の興味関心を見つけるための教養学部での授業のはずが、競争に駆られ、いかに楽な授業をみつけて効率よく成績を稼ぐかという思考に変わって行くのです。

東大生の東大生による東大生のための進学選択競争。

文字にするといっそうイカつい。これだけでも恐ろしいのに追い出し制度によって点数がどんどんインフレしていくのです。異常です。

僕の進学選択体験談

さて肝心の僕はというと、「文学部思想文化学科美学芸術学コース」というところに進学しました。

さんざん進学選択について文句を言ってきた僕ですが、実は進学選択に関してはあまり苦労しませんでした。

というのも、僕が進学したのは点数が低くてもいけるところだったからです。

入学当初は僕も気合が入っていて、良い成績を取ろうと息巻いていました。

しかしなかなか思ったように成績は伸びず、さらに上記のような進学選択の闇も経験していきました。

その結果、一体自分がなんのために勉強をしているのか分からなくなってしまい、早々に競争からリタイアして、自分のいける中で面白そうな学部を探すことにしました。

しかし、今思えばそれは正しい判断だったと思います。というのも、どの学部に行ったからといって学べることが増えたり、逆に制限されることはほとんどの場合ないと感じているからです。

特定の教授から学びたいというような意思があるのならば、話は変わってくるかもしれません。また、理系科目に関しては僕はあまり詳しくないので、その通りではないこともあるかもしれません。

ただ、少なくとも文系の学問に関しては、学びたいことがあるなら場所に拘らずとも独学でどんどん学んでいけるということを、大学に来てから学びました。逆に言えば、東大にきたからといって自動で何かが学べるわけでもありません。いまや欲しい情報はインターネットや本でいくらでも手に入る時代です。

ただ、大学で学ぶ意義としては、同世代の学生や教授の考えに触れながら自分の思考を深めていけることが挙げられると思っています。

授業に参加していて、そんな考え方をする人がいるんだ!と他人から刺激を受けることはそれ自体がかけがえのない学びになっています。

大学とは

約2年間東京大学に在籍して僕が強く思うのは、大学は学びに行く場所ではなく、学びを深めるための場所だということです。

結局自分が何をしたくて、どうなりたいか。どの進路に進むとしても一番大切なのはその目的意識だと改めて感じます。

現実には受験勉強も忙しいと思いますが、僕はぜひ中高時代のうちから、自分が何を学びたいのか考える機会を作って欲しいと思います。

前回の記事でもまとめましたが、そのような目的意識は大学に限らず進路を選ぶ上でのあなたの軸になります。

偏差値や知名度に縛られない進路選択の先に自己実現が待っていると、僕は大学に来て強く感じています。東大生が言っても説得力ないかもしれませんが(笑)

おわりに

最後まで読んでくださりありがとうございました。

今まで東大で学んできて思ったことを、ここぞとばかりに延々と書いてしまいました。

つまらない文章だったかもしれませんが、東大のリアルを知りたい、東大生のリアルを知りたい、という声に少しでも応えることができていれば幸いです。

学生の皆さん、今年のゴールデンウィークは外出できなくて大変ですが、一緒に勉強頑張りましょう!

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あっぱれ

あっぱれ

東京大学 文科三類 大学2年

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